gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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戦闘機改修計画中止 東芝に12億円余の支払い命令 | NHKニュース

F15戦闘機を改修する計画が装置の納入の遅れで中止になったことを巡り、国と、発注を受けた東芝が、それぞれを訴えた裁判で、東京地方裁判所は「装置を納入できなかった責任は東芝にある」として国の訴えを認め、東芝に12億円余りの違約金の支払いを命じました。
防衛省は、F15戦闘機を偵察機に改修する計画を立て、8年前、上空からの映像を地上に送る装置の製造などを東芝に発注しましたが、期限までに納入されず、中止になりました。
東芝が「納入できなかったのは、装置の性能について不当な要求をされたためだ」として、国に123億円余りの賠償を求めたのに対して、国は12億円余りの違約金の支払いを求めました。
18日の判決で、東京地方裁判所の澤野芳夫裁判長は「東芝の製造した装置は、契約当初に合意した条件を満たさないもので、納入できなかった責任は東芝にある。国には東芝の装置に合わせて仕様を変更する義務はない」として国の訴えを認め、東芝に12億円余りの支払いを命じました。
判決について、東芝は「判決の内容を精査し、適切な対応を講じていきます」とコメントしています。
また、防衛省は「国の主張について裁判所の理解が得られたものと受け止めています」とコメントしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160318/k10010448381000.html

これなー…。
国(防衛省)の言い分も判るし、契約上、求められた性能を達成できなかった東芝側に瑕疵がある事も事実なんだけど、この手の新規開発案件で、常に国(防衛省)が100%の完全を求めるやり方を押し通すなら、請ける企業側は当然だけど、失敗に備えたリスク分のコストを上乗せした調達価格を設定せざるを得ない点を、国(防衛省)は理解して受け入れる必要がある。
しかし、実際には調達は入札で決まるので、カルテルでもしない限り、リスクコストの上乗せは難しい。
アメリカのような軍需専門の軍産複合体なら呑むしか無いけれど、日本の防衛産業は民需の方が本業の民間企業が「協力」しているのが実態なので、あんまり国が無茶を言うようなら、防衛産業から撤退と言う選択肢もあり得る訳で、富士重工のアパッチに関して企業寄りの判決が出て安心してたら、東芝の方はこの結果か…。
よほど、東芝側の瑕疵が大きかったのかなぁ。