gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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【復読】文化的侵略? 日本のアニメ・ゲームによって、中国の若者の「三国志」観が崩壊-サーチナ

古代中国で魏・呉・蜀が覇権を争った三国時代の話は、おもに「三国志」として日本でも広く認知されている。日本でも、原典に忠実な小説から始まり、アニメ・ゲーム文化との邂逅により、数え切れないほどの派生作品を生み出してきた。これらの作品は中国にも「逆輸入」されているが、そのために中国の若者における「三国志」に対する認識の崩壊が生じているという。
中国メディア・騰訊網は11日、「文化的侵略? 日本のアニメ・ゲームが若者の『三国』に対する認知を破壊した」と題した記事を掲載した。記事は、日本のアニメ・ゲーム業界において三国時代のストーリを題材にしたものが続々と出現、「史実に基づかない多くのシーンが、中国の若者の頭に浮かぶようになった」と説明。「われわれはすでに、日本のアニメ・ゲーム文化によって洗脳された世代の人間なのだ」と論じた。
そのうえで、「一騎当千」、「龍狼伝」、「SDガンダム三国伝」、「恋姫†無双シリーズ」など、「三国志」から派生した作品の一例として紹介している。そして「中国の古典名著が異邦人によって書き改められている。5000年の歴史文化を持つ大国のメンツはどこにあるのか」とした。
以前、「三国志」と並ぶ中国古典の名著である「西遊記」が中国より先に日本でテレビドラマ化され、三蔵法師を女性が演じたことを知った中国のネットユーザーから衝撃の声が出たことを紹介したことがある。三蔵の「女性化」にしろ、「三国志」の非常に大胆な派生にしろ、中国では「国宝」的な作品ゆえ、実現は難しかったのではないだろうか。
もし、これらの作品によって中国の若者の「三国志」観が崩壊することを危惧するのであれば、原著に忠実で、かつ彼らの興味を引くような文化コンテンツを自前で作り上げるべきだろう。単に「小説を読め」と言っても、なかなか振り向いてはくれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)(同記事は2016年4月14日に配信)

http://news.searchina.net/id/1608706?page=1

日本で三国志を題材にした派生作品が多く作られたのは、三国志という作品について比較的正しいイメージの共有があったからこそであり、原典があって派生した作品が楽しめるのである。
文化侵略だ、と文句を言うより先に、自国の古典文学にも拘らず、外国で再翻訳され、派生した作品「しか」見ようとしない自国民を嘆くべきだろう。
そして、別に日本の三国志フォロワーな作品群は、三国志のフォロワーである事を隠していないし、その原典が三国志演義にある事を認めている。
そもそも三国志演義自体が、歴史を人口に膾炙する内に面白おかしく改変された「通俗歴史小説」である。
「原著に忠実」という言葉がこれほど空しい作品もあるまい。
また、それが広く世界に通用する優秀な文学作品である事を誇ればいいのに、「5000年の歴史文化を持つ大国のメンツ」など、文化的な思考とは真逆の愚物っぷりが酷くて、過去の中国人に比して、現代中国人の劣等ぶりを示す一例になってしまった事は、残念としか言いようが無い。
閑話休題(それはさておき)
小説を読め、というのがムズいなら、横山三国志を翻訳して普及させれば良いんじゃないかな?
閑話休題(はなしはよこにおいといて)
記事中にもあるが、日本のTVドラマシリーズとして大人気となった西遊記シリーズは、元々日中国交正常化を記念して製作された作品であったのだが、三蔵法師を女性である夏目雅子が演じた事に中国側が「こんなものは西遊記じゃない」と大反発されている。
記事では、「作品改竄」を怒った事にしてるけど、実際には事情は異なる。
高度経済成長による拝金主義が蔓延する前の中国は、今よりずっとずっと儒教文化が思想の根底にあって、女性蔑視が酷かった。
その為、三蔵法師を女性が演じたという点だけを見て「侮辱」と感じたに過ぎない。
これを今さら蒸し返すと、男女平等を進める国際世論的に不味い事くらいは理解しているから、今では「作品改竄」についてのみ文句を言ってる。
実に、中国人らしい歴史のすり替えという奴である。