gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

タイ、国王の意向で新憲法案修正=総選挙、来年に先送りへ:時事ドットコム

バンコク時事】タイ軍事政権のプラユット暫定首相は10日、記者団に対し、昨年8月の国民投票で承認された新憲法案について、国王に関する一部の条項を修正する方針を明らかにした。ワチラロンコン新国王が国王の諮問機関である枢密院を通じ、プラユット氏に修正を求める意向を伝えたという。
プラユット氏によると、新国王は国王の権限に関して「3、4点」の修正を求めた。プラユット氏は「憲法案を修正するためには現行の暫定憲法を改正する必要がある」と指摘。国民投票を実施しなくても新憲法案の修正を可能にするよう暫定憲法を改正した上で、新国王に改めて修正案の承認を求める考えを示した。
プラユット氏は具体的な修正内容を明かさなかったが、関係筋によると、ワチラロンコン新国王は新憲法案に不満を持ち、政治危機発生時に国王が問題解決に関与できるよう求めているほか、王位継承に関しても修正を望んでいるという。
憲法案の修正作業には数カ月かかる見通しで、民政復帰に向けた総選挙は来年に先送りされることが濃厚となった。総選挙について軍政はこれまで年内に実施する方針を示していた。(2017/01/10-19:32)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017011000820&g=int

タイと言う国は、途上国としては珍しくない事だが汚職が横行しており、民政政権が誕生しては汚職で反政府デモやらクーデターが起こっては荒ぶる状況であり、現在は軍部が率いる「国家平和秩序維持評議会」が軍政を敷いている状況。
この「新憲法案修正」は、軍政から民政政権へ政権移譲する為の総選挙に向けた準備で、簡単に言えば権力を握った軍部が合法的に権力を得る為の仕込みとして、軍部に取り込んだワチラロンコン新国王の発言力強化を狙ったものだと言える。
前国王ラーマ9世は、素行に問題があり国民からも評判が悪いワチラロンコン新国王ではなく、素行が良く国民にも人気があるシリントーン王女に後を継いで欲しかったらしいが、ワチラロンコン新国王と癒着した軍部が率いる「国家平和秩序維持評議会」が、即位要請を出したので、この結果となった。
そう考えると、2014年のクーデターは、ワチラロンコン新国王の即位で完成したと言えるのかもしれない。