gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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版元の許諾を取らない無版権ガレキはNGです(未遂) - Togetterまとめ

ガレージキットは無版権駄目なのに、無版権グッズになると何故か許される風潮。
…法的には、どっちもダメなんですよ。
当日版権システムって、大小の功罪あるんだけど、版権フィギュアを扱うイベント主催者都合で、本来なら自由であるべきファン活動に制限を加え、同時に版権元にも審査と許諾と言う負担を背負わせてるという意味では、その罪は小さくないと思う。
今は亡きクリカニ*1の様な無版権イベントならではの作品に対するフットワークの軽快さを知っていると、今のワンフェスやトレフェスにおける「題材選択の不自由さ」とか「フットワークの重さ」とか「版元の理不尽を飲み込むディーラーの悲哀」とか、強い歪みを感じるときもある。
しかし一方で、ファンだからこそ、好きな作品(とスタッフ)に正しく金が落ちるようにして、続編に期待したり、売り上げに貢献したいという想いもある訳で、当日版権システムによって公的なお墨付きが付く価値の大きさも理解できるから、完全に駄目だと否定するつもりもない。
また、この手の金が絡む権利関係は、どちらの側にも銭ゲバ・版権ゴロが居て、そうした連中の問題と一緒に論じられてしまう為、議論がまとまらない問題もある。
なかなかに、誰もが納得できる仕組み作りは、出来ないもんだよね。
閑話休題(それはさておき)
コメントの中で「公式の商品と直接競合する」のが同人誌との大きな違いだ、見たいな意見があるけれど、市場規模的にも、頒布数から見ても、ガレージキットが数千個単位、数千万円単位で量産販売される公式商品とガレージキットが競合するってのは、「個人が作る手作りケーキがヤマザキのケーキと直接競合する」というぐらい無茶がある屁理屈だと思う。
加えていうなら、人気のあるガレージキットは、必ずしも公式絵を忠実に再現したものではなく、芸術家の作品に個性が宿るように、製作者のファンが造形に惚れ込んで買う場合も少なくなく、原作に対する忠実さが求められる公式商品とは、違う視点の需要がある。
…つまり、需要を食い合わず、どっちも売れる、のだ。
また、塗装組み立てが必要なガレージキットは、完成品販売される公式商品と違って、極めてニッチな層にしか売れない。
高値転売だって、それを欲しがる極少数のマニアが競るから高くなるだけで、ディーラーの頒布数が倍になっていれば、ほとんど転売利益なんて出ない程度にしか値上がりしないものである。*2
「公式の商品と直接競合する」ってのは、イベント主催者側の自己都合*3を糊塗する表向きの言い訳だと思う。

*1:クリエイターズカーニバル…2013年6月の35回を最後に、主催者多忙で開催しくなくった後、自然消滅したらしい

*2:だから再販すると転売価格が暴落する

*3:版権で商売する企業が無版権イベントを主催する事によって発生する問題回避