gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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トランプ大統領 壁の建設費でメキシコの輸入品に課税へ | NHKニュース

アメリカのトランプ大統領は、メキシコとの首脳会談が中止になったことについて、「メキシコがわれわれに敬意を持って接しないかぎり、実りがない」と述べたうえで、国境沿いに築く壁の建設費用に充てるため、メキシコからの輸入品に課税する考えを示しました。
アメリカのトランプ大統領は26日、東部ペンシルベニア州で開かれた共和党の会合で演説しました。
この中でトランプ大統領は、メキシコのペニャニエト大統領が中止すると発表した首脳会談について、「取りやめることで合意した」と述べ、双方合意のうえで中止の結論に至ったという認識を示しました。
そして、アメリカはメキシコとの不公平な取り引きで多額の貿易赤字を抱えていると主張し、「メキシコがわれわれに対し公平かつ敬意を持って接しないかぎり、会談をしても実りがない」と述べて、NAFTA=北米自由貿易協定の見直しを迫る考えを改めて示しました。
さらにトランプ大統領は、メキシコとの国境沿いに壁を築くよう命じる大統領令に署名したことを受け、壁の建設費用に充てるため、メキシコからの輸入品に課税できるよう税制改革を進める考えを示しました。
演説のあと、ホワイトハウスのスパイサー報道官は記者団に対して、「メキシコからの輸入品に20%の税金をかける」と説明していて、メキシコ側の反発が予想されます。
ホワイトハウス「再び日程探す」 民主党は強く批判
メキシコのペニャニエト大統領が、今月31日に予定されていたアメリカのトランプ大統領との首脳会談を中止すると発表したことを受けて、ホワイトハウスのスパイサー報道官は26日、記者団に対し「われわれは将来、再び日程を探すつもりだ。対話はオープンだ」と述べ、会談を再調整したいという意向を示しました。
一方、アメリカ議会上院の外交委員会で野党・民主党の責任者を務めるカーディン議員は声明を発表し、「トランプ大統領は就任から1週間足らずで、極めて重要な外交関係の1つに深刻なダメージをもたらしている」と指摘しました。
そのうえで、「アメリカはメキシコと協力してこそより安全になる。トランプ大統領は、機能しない国境沿いの壁の建設に多額の税金をむだづかいし、アメリカの国際的な立場を弱めようとしている」として強く批判しました。
(後略)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170127/k10010854571000.html

トランプはアホだから、「貿易赤字は絶対悪」とか思っていそうだけれど、実際の所を言うと、貿易赤字と言う物は、「国民がそれだけ安く製品やサービスを手に入れた」という指標でもあるのだ。
輸入額が大きくなるって言うのは、「国内の同一サービス(製品)に比して、輸入したサービス(製品)の方がコスパ良かったから」輸入が拡大したって事。
これはとりもなおさず、「国民は本来得られるよりも高いサービスや品質の製品を手に入れて儲かった」という事であり、確かに国富が流出しているように見えるが、相応以上のメリットを得ている。
誰だって損をする為に売買はしない。当たり前の話だ。
経済自由化が叫ばれる前なら、国内産業保護を理由に、関税をガッツリ掛ける事で、「国内の同一サービス(製品)にと輸入したサービス(製品)の価格差を無くす」事で均衡させてきたが、それをやり過ぎると消費が落ち込んで、消費が落ち込むと景気が下落し、更に消費が落ち込む事になる。
経済保護主義ってのは、「国民は国産を買え。性能が悪い癖に高い?知るか、お国の為に我慢しろ」っていう事なのだ。
もちろん、重要な国内産業を保護する事は、崇高な国家の権利であり、義務でもある。
しかし、トランプはその匙加減を理解していないように見える。
アメリカが自分の為に作った仕組み(NAFTA)が思ったように成果が出なかったので、一方的に変えろと叫ぶ。
これは良くない。
本来そうしたプロセスは、もっと地道な実務レベル会談を繰り返した上で発起されるべきなのに、全ての頭越しに、そのシステムを十分に理解していない素人が「良く分からんけど俺が損している、儲けられるように変えろ」と叫んで「変えさせられる」としたら、そんな国と重要な条約を結ぼうと考えるだろうか。