gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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F-3戦闘機は日英共同開発になるか? | TOKYO EXPRESS

(前略)
航空自衛隊F-2戦闘機は2030年代の退役が予定されている。この更新として新戦闘機F-3が検討されているが、日本・英国の共同開発になるかも知れない。これは最近の防衛技術開発で両国の協力関係が進む中で浮上した案で、今年3月16日防衛装備庁から“お知らせ”として公表され、関係者を驚かせている。
(中略)
日英共同開発が成立しなくても、英国のBAEシステムズ社は三菱重工が進めているF-3の開発援助に興味を示している。日本側はBAEに技術援助だけでなく開発費の一部負担も望んでいる。
日英とは別にフランスは新戦闘機開発で英国との共同開発を希望しており、すでに両国は新技術の収集を共同で行うことで合意している。
日英両政府は、それぞれの開発計画、すなわち日本側のF-3将来戦闘機計画と英側の将来戦闘機システム(FCAS=Future Combat Air System)計画の初期構想について間もなく情報交換の話し合いを始める。防衛省によると、この中で共同開発の可能性を探り、お互いの開発能力について助言しあい、それぞれの持つカードを示しあうことになる。
日本政府にとり共同開発の相手国は英国だけではなく、すでに米国との間でも昨年6月以降協議が進められていて、ボーイングロッキード・マーチン両社が名乗りを上げている。英国は、日本にとり米国に次ぐ防衛技術のパートナーで、すでに2012年には限定された範囲での防衛技術交流協定を締結している(公式発表は2014年)。
これに基づき両国政府は2016年に、英国の主導で開発中のMBDA製空対空ミサイル「メテオール」に日本の三菱電機製シーカー(GaN半導体使用のAESAレーダー)を搭載することを決定した。
防衛省はF-3の開発予定を公表していないが、F-2の退役時期の2030年代には必要になるので、2018年度中には決定することになろう。英国では、空軍のユーロファイター・タイフーン戦闘機が2040年前に退役を想定している。
関係筋の話では、両国政府がそれぞれの次期戦闘機の要件と必要な新技術を絞り込んだのち、多分年内には、共同開の可否を決めることになる。
次世代戦闘機に関する両政府の最大の違いは、有人機とするか無人機とするかの点である。日本側の将来戦闘機研究は、空中戦闘を無人機で行うのはコンピューター・プログラム上複雑過ぎると云う理由で、「26DMU」で代表される有人機を志向している。これに対し英国では「FCAS」として無人機計画を進めている。
F-3開発決定に先んじてF-3に採用する予定の新技術を試験するため、日本ではやや小型の技術実証機三菱製X-2(重量10 ton+) を完成、2016年4月に初飛行、以来今年3月17日までに19回の飛行を行っている。これに対し英国はBAEが「テラニス(Taranis)」無人機の技術開発を進めている。さらに英国はフランスと、無人戦闘機の開発で2機の実物大試作機2025年までに製作することで合意している。
しかし英国防省はFCASで開発した技術は有人機にも適用できる、と言っている。
(中略)
日本側のF-3戦闘機は大型ジェットを想定している。運動性よりも航続距離と滞空時間を重視し大型高性能のミサイルを搭載できる兵装庫を備える機体の実現を目指している。これに対し英国側は、2030年代半ばまでに完成すれば良いため、決定までにまだ数年余裕があるとして、急いでいない。
情報筋によると、共同開発に関する日本側の焦点はステルス技術、とされる。英国が保有するステルス技術の一部は米国の援助で得たもので、他国に譲渡することはできない。しかし英国自身で開発した部分は日本に供与できる。日本側はそれを望んでいて、英国も要望に応えようとしている。
エンジンは、日本のIHIが先進型推力33,000 lbsの実証エンジンを製作中である。一方世界的なエンジンメーカーであるロールスロイスを持つ英国は、その戦闘機に日本製エンジンを使うとは思えない。したがってエンジンは共同開発となりそうだ。これは日本側にとっても悪い話ではなく、信頼性の高いロールスロイスの技術を取入れて、それに日本が開発した新技術を組み込み実用化する良い機会となる。
(中略)
日本は英国側に開発費の分担を求めている。日本、英国、フランスの3国の国防費はほぼ同額で、年間470-500億ドル(GDP対比では英仏の2%に対し日本は1%)。したがって日本、英国、フランスは、開発から配備までに200億ドル以上を必要とする第1級の戦闘機開発は、単独で行うには負担が多く共同開発を希望している。
(後略)

http://tokyoexpress.info/2017/04/24/f-3%E6%88%A6%E9%97%98%E6%A9%9F%E3%81%AF%E6%97%A5%E8%8B%B1%E5%85%B1%E5%90%8C%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%8B%EF%BC%9F/

日本ほど無人戦闘機が必要な国も無いと言うのに、有人機に拘ってるのか…。
正直、英国の無人機開発が「有望」なら、F2代替もF35にして、開発リソースを全部無人機開発につぎ込んだ方が、リターンが大きいと思う。
…まあ、ハズレたら大損の、ハイリスクではあるが。
アメリカもF35をテストベッドにした無人機開発計画があり、そっちを当てにしているのかもしれないが、高レベルの共同開発なら、無人機制御の部分に変なブラックボックスを抱えるような事も無くなるし。
そもそも、複雑な地上戦闘と違って、ミサイルは自己誘導だし、地形も無く、障害物の少ない空中格闘戦の方が、判断すべき情報が少なくて、実用化のハードルが低い筈なんだけど、日本の官僚は、冒険しないからなぁ…。