gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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P1哨戒機の輸出 装備輸出で「連戦連敗」 受け身の参加、原因か 防衛装備庁の体制見直し急務 - 産経ニュース

海上自衛隊のP1哨戒機をニュージーランド(NZ)に輸出する計画が敗色濃厚となり、防衛装備品の輸出計画は連戦連敗の様相を呈している。輸出を主導するため、防衛省内局の装備グループや陸海空3自衛隊の装備取得部門、技術研究本部を統合した防衛省の外局として防衛装備庁が平成27年10月に発足したが、体制見直しが急務だ。
装備庁が計画した本格的な装備品輸出では、英国向けのP1は受注を争った米海軍のP8哨戒機に、オーストラリア向けの海自潜水艦そうりゅう型はフランスにそれぞれ敗れている。海自の救難飛行艇US2のインドへの輸出交渉も暗礁に乗り上げた。
(後略)

http://www.sankei.com/politics/news/170709/plt1707090013-n1.html

まず、日本の防衛装備は、輸出を視野に入れた開発をされてない。
そして、どんなにコストカットを頑張っても、それで浮いた金を日本政府に返金しなければならないと言う、腐った契約で仕事を請けている為、防衛産業に関しては、コストカットに対する意識が、どうしても低い物になっている。
そもそも、日本人が日本人の為に作って、そのまま世界で売れる品物なんてものは、殆ど無いのだ。
例えば、日本のアニメや文化が、海外に広く受け入れられた理由の一つには、日本国内で既に利益を回収済みだった為に、格安もしくは海賊版で無料公開されていた為というものがある。
日本車が国外で売れるのは、大元は「値段の割に品質が良かった」からスタートし、最終的には品質でブランドイメージを構築し、現地に合わせた仕様・性能で適正価格・高品質な車を販売して来たからだ。
まず、価格競争力が必要で、性能だけでは絶対に売れない。
にも拘らず、日本の防衛装備は「そもそも日本政府に売る金額が高いのに、日本政府に売る金額以下じゃ売れない」んだから、価格面で競争力なんて、微塵もある訳が無い。
そして、性能については高いのかもしれないが、値段も高い。
同価格・同性能で日本製とアメリカ製と欧州製の兵器が並んで居たら、普通の国は迷わずアメリカ製を選ぶ。(次点で欧州製)
P8vsP1に関しては、まさにコレ。
そうりゅう型に関しては、アメリカの肝いりでスタートした計画が、首相の失脚で流れた話。メーカーも乗り気では無かった事もあり、立ち消えは仕方が無かったとしか。
US2にしても、米ソを相手にハードな兵器調達交渉をしてきたインドが相手だった時点で、日本がケツの毛まで毟られて涙目になるか、破談するしかないだろうと思ってた。
本気で、日本国産の兵器を輸出するつもりなら、国が噛まずに直接企業が兵器を輸出できるようにして、民間企業が自力で販路を生み出すか、欧米のように軍産複合体を作って、国と企業がベッタリ癒着しながら輸出兵器開発のノウハウを真似していくぐらいしか無く、今の様に民間企業の片手間で防衛産業を兼業して貰いつつ、それでいて兵器に関する部分は国が全面的にコントロールしたい、みたいな図々しい思考では、国産兵器の輸出話は「当て馬」以外の何物にもなれないと思う。
そんなん、民間企業にとって労力の無駄なんで、止めた方がマシ。