gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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週末スペシャル - スマホ技術で革新 ファーウェイのPCは日本で売れるか:ITpro

SIMフリースマートフォン市場で人気のファーウェイが、パソコン市場に本格参入した。これまで販売していた2in1スタイルの後継機「Huawei MateBook E」に加え、新たにウルトラスリムノートの「Huawei MateBook X」を投入。スマートフォンメーカーならではの強みは、パソコン市場でどのように生かされているのか。
(中略)
ファーウェイ・ジャパンバイスプレジデントである呉波(ゴ・ハ)氏によれば、初代MateBookの販売は順調で、パソコン市場への本格参入に向け手応えを感じたとのことだ。そこで、2017年7月4日、日本市場に向けて新たに2機種のパソコンを投入することを発表した。
(中略)
パソコン市場は年々縮小傾向にあるが、ファーウェイはなぜ、あえてその市場に参入するのか。同社は「パソコンに革新性がなくなってきている」と主張する。そして、現在、伸びている2in1やウルトラスリムノートに的を絞って、パソコンを革新すれば、市場を拡大できると考えているようだ。
(中略)
「Officeをプリインストールすると値段がだいぶ変わるので、社内でも議論があった」ともいう。確かにOfficがプリインストールされているモデルとそうでないモデルとの間には3万円程度の価格差があり、価格訴求という意味ではデメリットが大きくなってしまう。
(中略)
呉氏によれば、日本ではキャリアのWi-Fiルーターの販売に関して、特殊な面があるという。それはWi-Fiルーターを契約すると、販売奨励金などにより、パソコンの値引きが受けられるということだ。それゆえ、日本のユーザーはパソコンとWi-Fiルーターを同時に購入する。値引きを受けることで、多少値段が上がってもOfficeをプリインストールした、ワンランク上のクラスのパソコンを購入しやすくなっているというのだ。
(後略)

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/255608/072500331/

うーん、既に個人用でのパーソナルコンピューター向け市場は、スマホに食い荒らされた後だからなぁ…。
Officeプリインストールが日本のPC価格を上昇させている事は事実で、10万以下、6万円台までの手ごろな価格帯のPCで、Officeプリインストール機はそれなりに存在し、代わりに、CPU性能がゴミカスのようなクソPCが大量に販売されている。
結果として、価格帯的に、個人用でPCを買う人たちは、この辺りを買う事を強いられているのだ。
ぶっちゃけ、そんなゴミを買うぐらいなら、同価格帯で買えるCorei5搭載のレッツノート(リファビッシュ品)を買った方が100万倍マシなのだが、一般のユーザーはそうでなければ15から23万円出さないと、まともな性能のビジネスノートが買えない状況に居る。*1
しかし、そうしたクラスのビジネスノートは、企業もしくは個人事業主が業務用に調達するものだから、多少高くても問題なく、プライベートユースにはそもそも使われる事を想定して居ないのだ。
では、ファーウェイのMateBookはどのクラスに存在するか、と言うと、Surfaceの市場を蚕食する立場にある。
上にも書いた10万以下のクソのようなマシンでは満足できないが、しかしプライベートユースに20万は出せない勢は、Surface Proを買う。
そして、MateBookはSurface Proとそっくりの性能を持ちながら、3から5万円ぐらい安いのだ。
その手のユーザーは、自前でOME版Ofiiceを買ってインストールするぐらいの知識と行動力があるので、結果的にSurface Proより2から4万円安く同等のスペックが手に入る。
結局、ファーウェイの強みは「価格」以外に存在しておらず、これほどにスマホが普及してしまった日本で、スマホで出来る事をPCで出来た所で、メリットは乏しいのだ。
そして、人件費高騰が続く中国で、ファーウェイが価格で勝負できる時間は、限られている。
逆に言えば、あと3から4年くらいは、ファーウェイから価格内容比に優れた商品が出る訳で、日本の末端消費者からすれば、まあ有難くもある。
…わしは買わないけど。

*1:でなければ、10万から15万のSurface Proを狙うか