gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ニュース解説 - 大失速の格安スマホ、総務省の次の一手:ITpro

通信大手3社の2017年4〜9月期連結決算はそろって増収増益だった。好調の要因は各社各様だが、主力の携帯電話事業では顧客の流動性が大幅に低下。通信モジュールを除いた解約率は大手3社とも1%を下回る「安定期」に入った。
かたや、大手3社を苦しめていた格安スマホはここにきて失速が著しく、総務省が近々予定する有識者会議でどのような支援策を打ち出すかが注目となる。
大手3社は守りを固め、順調そのもの
(中略)
解約率は大手3社とも低水準。通信モジュールなどを除いた携帯電話に限れば1%を下回る。MVNOを含め、顧客の流動性低下が顕著となってきており、経営面では安泰と言える。
(中略)
ソフトバンク系でキャッシュバックが再燃
(中略)
議論のテーマはまだ精査している段階のようだが、少なくとも業界関係者の間で話題となっているのは、キャッシュバックがいまだに続いていることだ。先の春商戦でも量販店を中心にソフトバンク回線へのキャッシュバックが見られた。代理店が「身銭」を切ったキャッシュバックは総務省ガイドラインで禁止されておらず、それをいいことに密かに続けているようなのだ。
(中略)
MVNOの間でかねて不満の多い、ソフトバンクの「Y!mobile」やKDDI系の「UQ mobile」といった「サブブランド問題」については、別の有識者会議(電気通信市場検証会議)でも11月中に議論を再開する。同会議では、NTTドコモソフトバンクが提供する携帯電話回線と光回線のセット割引についても問題がないかどうかを調査する。
(後略)

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/111301201/

いやはや、総務省って本当にマジバカだなぁ…。
まず、MVNOに関して総務省が真に失敗したのは、参入に際してほとんど条件を付けず、あらゆる業種からの参入が相次ぎ、MVNO間で過当競争に陥った点にある。
そもそも、3大キャリア(MNO)から回線を借りて運営しているから、そのコストはMVNO間で等しい条件になる。
つまり、MVNO間では、料金による差別化が難しい。
一番楽なのは「料金プランの多様化」だが、1社2社ならともかく、MVNO業者は600社に及ぶ。
あっという間にバリエーションは尽き、似たようなプランが乱立するに決まっている。
加えて、サービスの種類で差をつけるにしても、それには設備投資が必要になり、価格でしかMNOに優位の無いMVNOにとって、ハイリスクローリターンだ。
せめて、10社とかなら、まだ少ないパイを奪い合っても生き残る道はあっただろうけれど、600社。
もうマジ無理。
そして、ソフトバンク
相変わらず、ルールを守って勝負する気が無い。
それでなくても、MNOとMVNOでは資本力(体力)が違うのだから、ルールを守らず潰しに来るMNOが居るという時点で、もう勝ち目が無い。
トドメは、記事にもあるが、Y!mobileとUQmobile。
MNOのサブブランドは、MVNOの価格で、MNOの資本力(体力)なんだから、この時点で優位がある。
特に、一応は別会社でやってるUQmobileと違い、Y!mobileはソフトバンクとお財布が一緒だから、もう他のMVNOが死に絶えるまで安売り攻勢を仕掛けても潰れる心配が無い。
…ここまで読んだ人は判るだろうけれど、総務省のもう一つの馬鹿さ加減は、ソフトバンクが真面目にルールを守る気が無い企業だ、と言う事を理解していなかった事にある。
まあ、禿を電波利権に食い込ませた事自体が、間違いなのよね…。