gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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米スペースX、積載能力最大ロケット打ち上げ=63トン運搬可能:時事ドットコム

【ワシントン時事】米民間宇宙企業スペースXが新たに開発した大型ロケット「ファルコンヘビー」の打ち上げ実験が6日午後(日本時間7日早朝)、南部フロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センターで行われた。米各メディアは「成功した」と伝えている。世界で現在使われているロケットでは最も強力で、地球低周回軌道に63.8トンを運ぶことが可能。宇宙開発の大きな「推進力」となりそうだ。
ファルコンヘビーは全長70メートルで2段式。既に運用されているロケット「ファルコン9」を3基、一列に並べた構造で、計27基のエンジンを搭載している。
ロケットは再利用できる。発射後に切り離された1段目3基のうち、2基は宇宙センターに隣接するケープカナベラル空軍基地上空まで自力で戻り、逆噴射で姿勢を制御しながら垂直に軟着陸。残る1基の回収は難しいという。
スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は5日、米メディアに「実験がうまくいけば、次回に人工衛星を打ち上げる用意ができる」と述べ、新ロケットの商業利用に意欲を示した。今回の実験では、マスク氏がCEOを務める米電気自動車大手テスラのスポーツ車ロードスター」と、宇宙服を着たマネキン人形が積み込まれ、太陽周回軌道を目指している。(2018/02/07-12:52)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018020700291&g=int

ファルコンヘビーの凄い所は、軍事用途ならともかく、商業ベースでは採算が取れない、と言われた超大型ロケットを、民間企業が開発し、成功させたと言う点にある。
もちろん、商業として採算が取れるかどうかは、これからの課題である事に変わりは無いが、失敗しても「洒落」で済む「日常に存在する自動車」を打ち上げ、成功すれば「日常と非日常の隣接と言う」、演出としては最高な画が撮れる「宣伝の妙味」は、無能な経営者しか居ない日本企業では絶対に出て来ない発想であり、多くの人の目を、宇宙と未来に向ける事に成功した。
この点だけでも、この打ち上げは宇宙開発の歴史に記録されるべき偉業となったと言える。
なお、超大型ロケットは、月より遠い火星や金星に人を送り届ける為には、必須とも言える存在なので、宇宙開発が下火となっている現状から見ても、英断なのよね。
少なくとも、アメリカが火星を目指すなら、ファルコンヘビーを使わない理由が無い。
その需要を独占できるだけでも、意味はあると思う。
…まあ、戦争でそれどころじゃなくなれば、画餅に終わるのだが。