gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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「天宮1号」大気圏再突入、中国「人を傷つける恐れはない」―米誌|レコードチャイナ

2018年4月1日、米誌ニューズウィークによると、中国の宇宙実験室「天宮1号」の大気圏再突入について、中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道局長は3月30日、「機体について大気との摩擦で燃え尽き、細かい破片になる見通しで、人を傷つける恐れはない」と述べた。参考消息網が伝えた。
陸氏は「中国は責任を持ってこの問題に対応している」と強調。「必要であれば関係各国と連絡を取り合いたい」と述べた。また、機体の大きな破片が地面に墜落する可能性は「大きくない」と改めて説明した。天宮1号は4日までに大気圏に再突入するとみられている。(翻訳・編集/大宮)

http://www.recordchina.co.jp/b588771-s0-c10.html

なんとも「ぬけぬけとよくもまぁ!」としか言いようが無い発言。
まず、本来ならロシアのミールの様に、制御して海に落下させるべきものを、無制御で墜落、地上に落ちる可能性もあるよ、と言う事態へと陥らせ、墜落範囲の地上面積比率から、確率的に人口密集地帯へ墜落して事故が起こる可能性がごく低い、と言うだけであり、「中国は責任を持ってこの問題に対応している」なんて状況には程遠い。
「必要であれば関係各国と連絡を取り合い」なんてのもおかしな話だ。
衛星落下時の損害賠償から逃れられないように、衛星の所有権は墜落しても打ち上げ国に属するという宇宙条約がある以上、本来なら墜落の危険がある地域にある全国家に対して、事前に窓口を用意するぐらいの対応をするのが筋であり、問題が起きたら連絡しろ、なんて言い放つ事が如何に無責任であるか、論じるまでも無い。
しかも、今回は落下の為の軌道制御する前に制御不能になった為、毒性の高い燃料(ヒドラジン)が100kg単位で残っているらしいので、燃え残ったエンジンブロックの状態によっては、墜落地点だけでなく、周辺汚染も十分にあり得るのだ。
もちろん、広大な「落下可能性がある地域」を考えれば、その中の数割でしかない地上の、更に数パーセント以下の人口密集地に落ち、更に人に当たるなんて可能性は、数兆分の一かもしれないが、中国の無責任な対応には、イラっとさせられる。