gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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韓国が密かに軍備増強 和平努力の陰で - WSJ

韓国政府は北朝鮮との和平協議を続け、その延長で米朝の直接対話も実現したが、密かに軍装備の改良や新型戦闘機およびミサイルの購入を進め、原子力潜水艦の発注も検討している。
背景にあるのは、最低限の外国支援で戦える軍事力を持とうとする同国の野心や、米軍が永遠に韓国内に駐留することはないかもしれないという懸念だ。トランプ米大統領による突然の米韓合同軍事演習取り止めや、駐留軍の撤退論も懸念を強めている。
軍備増強は空軍と海軍に集中している。北朝鮮が侵攻すれば反撃で中心的役割を果たす陸軍に比べ...
(後略)

https://jp.wsj.com/articles/SB12390688177033003890604584285061004434866

韓国の仮想敵国は日本だからね…。
真面目な話、韓国人は北朝鮮と平和裏に統一できれば、北朝鮮の精強な陸軍と、韓国の最新鋭戦闘機とイージス艦強襲揚陸艦で、日本以上の軍事力を保有できるって本気で考えていたし、韓国が弾道ミサイル技術とロケット技術を欲しがったのも、北朝鮮核兵器を入手したら、日本に撃ち込めるようにって思考が透けてたし。*1
陸続きである中露北相手なら、韓国に必要なのは陸軍と空軍だけで、海軍力はほぼ必要ないってのに、何故かイージス艦強襲揚陸艦といった「揚陸戦力」に加えて、弾道ミサイル巡航ミサイルといった、超長射程兵器を集中的に整備していたって時点で、お察し。
だから、韓国人の頭の中では、「北朝鮮との和平」と「空軍と海軍力の増強」は、矛盾なく両立する訳で。
その意味では「最低限の外国支援で戦える軍事力を持とうとする同国の野心」と「米軍が永遠に韓国内に駐留することはないかもしれないという懸念」という分析は、的外れだ。
それはともかく、「最低限の外国支援で戦える軍事力を持とうとする同国の野心」なんて書き方をしていると、まるで悪い事かのようだけど、自国防衛を可能な限り自前で行おうという意思は、とても正しい事だ。
問題は、相手が超大国(ロシア)ポスト超大国(ちゅうごく)、同盟国が唯一の超大国(アメリ)っていう、チート軍事国家しか周りに居ないから、独力での国防なんて、絶対に不可能っていう点であって。
その意味で、韓国も北朝鮮も日本も台湾も、「どこかの勢力の後ろ盾が無ければ独立の維持も難しい」立場である事に変わりが無い。
だからと言って、フィリピンの様にロクな軍備も持た無い癖に、用心棒(アメリ)を追い出して、時代遅れの覇権国家(ちゅうごく)に領土を奪われるような間抜けを晒す訳にも行かないから、可能な範囲で「最低限の外国支援で戦える軍事力を持とうとする」のは、生き延びる為の正しい努力と言うべきだろう。

*1:現実的には、貧しい北と統一すれば、短期的には国内政情不安が、中期的には深刻な経済低迷が確定している訳だが…50年ぐらい平和を維持できるなら、長期的には大きなプラスになる潜在力があるが、その前に内乱が起こるだろう…