gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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【大阪北部地震】女児犠牲のブロック塀、危険性指摘の1カ月後、専門家が学校に念押しの警告メール - 産経WEST

大阪府北部地震で、高槻市立寿栄小4年三宅璃奈さん(9)が倒壊したブロック塀の下敷きになり死亡した事故で、平成27年11月に塀の危険性を市教育委員会と学校に指摘した防災専門家が、1カ月後に改めて学校にメールを送り、建築基準法改正(昭和56=1981=年)前につくられたブロック塀には特に注意が必要だと指摘していたことが22日、分かった。
専門家は自身の被災経験を基に全国の学校で講演活動をしている防災アドバイザーの吉田亮一氏(60)で、27年11月2日に寿栄小で講演。開始前に通学路を歩き、危険な箇所をチェックし、ブロック塀についても危険だと当時の教頭に伝えた。
その後も気になっていたため、念押しする目的で同12月7日に「通学路の安全確保について」と題した資料を添付し、危険性について注意を促すメールを改めて学校に送っていた。学校から市教委に伝わったかどうかは確認していないという。
市関係者によると、市教委は28年2月に検査し「安全だ」と学校に回答した。吉田氏は「ちゃんとコンクリートの専門家が確認したのか。図面を見れば脆弱性はわかるはずだが、残っていないなら、対応に疑問が残る」と指摘した。
(後略)

https://www.sankei.com/west/news/180622/wst1806220033-n1.html

学校や市教委のような閉鎖的な文化を持つ組織だと、ウチとソトに対する価値が非常に偏向して、「外部専門家の意見」というものに、価値を感じないようになっている。
思考が「金の無い中小企業のワンマン経営者」に似た視野狭窄を引き起こしており、特に、「金のかかる話」の場合、その傾向はより顕著になる。
防災アドバイザーの「危険だ」という指摘は、構造上の問題(控壁が無いなど)だったのを、市教委は「危険だと言われるほど壊れているのか」と勘違いして受け取り、何の専門的知識も無い人間による目視確認を実施して、「ヒビや割れ、破損などは無い。つまり、危険では無い」と報告したようだ。
もし、市教委が専門業者に調査を依頼する場合、数十万から百万円ぐらいの調査費用がかかる訳で、その出費を嫌った訳である。
だから、国土強靭化の様な大規模投資で、一気に調査を含めて手を付けなければならなかったのに、シルバー民主主義によって「金を使わないほど偉い」という誤った価値観が蔓延し、若者に被害が出た。
「ギョウセイノセキニンガー」と言うのは易いが、その判断を誘導するように形成された世論を作った責任を、緊縮財政を未だに支持して、無能野党を称揚する老人達は、認識して恥じるべきだろう。
もちろん、それを全力で後押ししたマスコミも同罪である。