gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国地方政府の簿外債務、約650兆円以上の公算 - Bloomberg

中国の地方政府は累積で総計40兆元(約650兆円)以上の簿外債務を抱えている可能性があり、デフォルト(債務不履行)増加が示唆されるとS&Pグローバル・レーティングが指摘した。
呂嵐氏らS&Pのクレジットアナリストは16日のリポートで、「想定される債務総額は巨大なクレジットリスクを伴う氷山」だと記した。その上で、累積債務の多くは地方政府の資金調達事業体に関連しており、地方政府そのものがこうした債務の返済義務を負っていることを必ずしも意味するものではないと説明した。
(後略)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-16/PGOO626JIJUO01

簡単に言うと、リーマンショックの際に、国を挙げての公共事業を大規模にやった結果、既に崩壊していたバブルをゾンビ化させて、爆弾をデカくした。
これ自体は、当時自分もしっかり指摘しており、予想通りと言う他は無い。
しかし、中国の地方軍閥はこの際に、政府保証の無い借金で賄った。
つまりは、やろうと思えば「徳政令」出来てしまう借金なので、天文学的規模の「デフォルト」が発生しかねないリスクがある、と言う話。
デフォルトってのは、そのまま債券が紙くずになる訳で、もしそれを担保にした金融商品などがあれば、連鎖的に紙くずになる。
中国ではここ数年、「理財商品」による財テクが大流行しており、これが中国における通貨流動性を高め、お金がお金を生む、という好循環を作っていた。
当然だけど、「理財商品」は、地方政府による不動産開発における資金調達にも利用されており、地方政府がデフォルトを宣言すれば、泡のように消えてしまう、あぶく銭である。
借金の利回りより、経済成長とインフレ率が高ければ、こんな自転車操業でも、表面的には問題なく回ってしまう…そう、回ってしまった。
2008年の北京オリンピックの時点で、既に中国のバブルは崩壊していたが、それをリーマンショックを理由にした大規模公共投資で延命する事、10年。
正直、5年ともたない可能性すら考えていたが、中国に傾倒していたオバマによって守られ、ここまで生き延びた。
トランプ政権が誕生せず、チャイナマネーで選挙していたヒラリーが当選していたなら、中国は莫大な不良債権を隠したまま、平和裏にあと10年ぐらいはこの問題を先送りできたかもしれない。
しかし、トランプが中国の一人勝ちを許さず、俺にも美味い市場を食わせろ、と恫喝してみたら、中国経済の「ヤバさ」が露呈しかけている、それが今現在。
日本は、欧米などと違って、バブルを崩壊させても、問題を国内で留め、ODAや対外債務を貸し剥がしせず、世界経済を道連れにしなかったし、むしろ日本が没落した隙間に中韓が滑り込んだおかげで、世界経済は日本を除いて好景気になったぐらい。
でも、中国は、そういった気遣いしないので、間違いなく対外債務の貸し剥がしもするだろうし、米国債の大量売却を含む、ありとあらゆる手段を取ってでも、バブル崩壊による信用収縮に対処するだろう。
当然、世界経済もそれに影響を受ける可能性が高い。
次の10年で、中国が不景気による国内の不満を逸らすため、軍事力の行使に移るだろう事は、歴史的に見てほぼ確定だから、日本は一刻も早く呪いの憲法9条を捨てて、身を守れるようにしないと…既にもう残された時間は無い。