ノルウェー海軍のイージス艦がタンカーと衝突、大破浸水(JSF) - 個人 - Yahoo!ニュース

11月8日、ノルウェー海軍のイージス艦「ヘルゲ・イングスタッド」とギリシャの船会社TSAKOS（ツアコス）の石油タンカー「ソラTS」がベルゲン北部のステューレ石油ターミナル沖合で衝突、船体に大穴が開き大破浸水したイージス艦はタグボートで曳航され、沈没を避けるために浅瀬まで運ばれましたが艦尾が大きく沈み大傾斜している状況です。
(中略)
イージス艦「ヘルゲ・イングスタッド」はフリチョフ・ナンセン級フリゲート4番艦で全長132m、満載排水量5100トン。石油タンカー「ソラTS」は全長250ｍ、載貨重量トン数11万3000トン。（※満載排水量は船全体の最大重量、載貨重量トン数は積み荷の最大重量で船自体の重量は含まれません。）
(中略)
イージス艦は軍港に帰る目前でタンカーは石油ターミナルから出発したばかりで、2隻は対向しすれ違う際に、タンカーの右舷船首がイージス艦の右舷後部に衝突したものと見られています。事故後のタンカーは右舷船首のアンカー収納用の突起部分が削れており、突起部分がイージス艦の右舷後部に浅い角度で当たり続けて船体を抉り取っていったものと思われます。
(後略)

https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20181109-00103495/

４枚目の写真がエグい。
これだけ損傷すりゃ、沈むわ…。
そう素直に思える。
イージス艦を万能無敵戦艦かのごとく勘違いしている人にはアレだけれども、近代の軍艦は矛が強すぎる時代に突入して居るため、艦自体の装甲や耐久力で持ちこたえる、と言う発想に乏しい。
だから、戦艦や重巡といった大型戦闘艦が消え、１万トン以下の駆逐艦やら巡洋艦だけになっている訳で。
加えて、排水量で２２倍も差がある巨体にぶつけられたら、軍艦だろうが民間船だろうが、まあ、無理。
例えるなら、脂肪と言う防御区画を持つ０．１トンの軍艦デヴが、車重２．２トンの民間ランクルに横からぶつけられて、無事で済むだろうか？済む筈が無いのだ。
…という訳で、紙装甲とかチハたんとかゆーな。
マジレスすれば、軍艦に危害を与えそうな船は問答無用で撃沈しても良い、という戦時ルールなら、このタンカーもぶつかる遥か手前で撃沈可能な訳で、それが大前提の装甲厚なんだから。
余談だけど…イージス艦に搭載されている１２７ｍｍ速射砲の砲弾は、１発辺り４０万円ぐらいする。
これを、最大だと１分間に４０発ぶっ放せるので、１６００万円／分の攻撃が可能だが、実は艦対空ミサイルは１発６０００万円ぐらいするので、１２７ｍｍ速射砲で倒せる相手は、そっちで倒す方が安くつく。
これを９６セルぐらい持ってるのがイージス艦。
イージス艦をはじめとするミサイル護衛艦は、間違いなく強力なんだけど、間違いなく金食い虫でもある。
今回の事故で、ヘルゲ・イングスタッドが沈まないうちに座礁させるべく頑張ったけど、ほとんど横倒し状態になってしまったから、搭載兵器類もダメージを受けていると思われ、お高い兵器をどれだけ再利用できるかで、修理費用の桁が変わってきそう…。