gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国3隻目の空母「順調に建造中」…公式に報道 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

【北京=中川孝之】中国国営新華社通信は25日、中国軍の3隻目となる新型空母について、「順調に建造中だ」と伝えた。中国の官製メディアが公式に報じるのは初めてだ。
新華社は性能や建造場所には触れていないが、3隻目は甲板に最新式の電磁式カタパルトを備える予定と指摘されており、上海で建造中とみられる。
今回の報道は、ウクライナから購入した船体を改造した1隻目の空母「遼寧」が、艦載機の発着艦に成功してから11月で6年となることを記念したものだ。遼寧省大連で建造中の2隻目についても、「就役間近だ」と強調した。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20181126-OYT1T50080.html

「大連で建造中の2隻目」…「002型*1 山東」は、2017年4月に進水し、艤装の大半を終えて今年の5月に試験航海を実施している。
「就役間近だ」というのは、事実だろう。
…なのに「建造中」とか情報が古くね?
まあ、去年の予定だと、本当は2018年中に「実戦配備」を謳っていたから、計画が遅延しているのは事実だけど。
そして、「上海で建造中の3隻目」…「003型*2 広東」についても、とっくに船体の大半は組み立て済みで、艦体構成は山東を踏襲している。
元々、山東に蒸気カタパルトを、広東で電磁カタパルトを実装する予定だったが、蒸気カタパルトの開発に失敗しており、先にモノになった電磁カタパルトは、完成間近の山東に取り付けられず、元の予定通り、建造中の広東に乗せる事になった模様…。
ちなみに、この2隻に追加して、8〜10万トン級の原子力空母を2隻建造する予定らしいんだけど、今年、3隻目の起工が行われたというアメリカの報告書が提出されたのみで、公式な情報はなく、山東が起工から進水まで4年掛けている事からも、8〜10万トン級の原子力空母が今年起工として、船体完成まで最短5年、艤装に2年として、2025年に竣工できれば御の字だから、当初予定だった2020年までに4隻体制、という計画は破綻している模様。
ただ、この3隻目の国産空母はカタパルト搭載型になる事だけは間違いないだろう。
余談。
中国の艦載機は、ウクライナから購入したSu33試作機をコピーしたJ15戦闘機が主力なのだが、40機程度の生産数にも拘らず、既に公開されているものだけで、墜落を含む事故が3回、死亡者も出ており、その性能に中国共産党はかなりの不満を持っているらしい。
その為、F35を中華コピーしたFC31の艦載機型を開発して置き換える計画を打ち出している…とされているが、ライセンス生産を含めて技術的に中国がモノにしたSu27系列機であるJ15やJ16は、早期に割と詳細なスペックまで公開されているのに対して、J20やFC31といった「自称純国産ステルス機」は、搭載火器やアビオニクスなどについても、景気の良い言葉が並んでいるだけで、具体性は無い。
J20が正式にお披露目されたエアショー時も、エンジン音からロシア製のAL31が使われていたという話があり、既にWS10で十分な性能があるとしている公式発表と食い違いを見せ、量産してもロシアのエンジンが無くては飛べない新鋭機と言うアレな状況は変わって居ないみたいだし。*3
F22なんかは、割と早い段階でステルス性能とか具体的に交戦能力とはともかく、カウンターステルスとしてのミニAWACS能力とか基本スペックが公開されていたのとは、対照的と言える。

*1:当初は001A型と呼称されていたが、正式に発表されたのがこちらなので、修正。ワリヤーグのコピーと言う意味に取られる事を嫌った模様

*2:001A型が002に繰り上がったので、玉突きで繰り上がった

*3:一応、エアショーではJ20用にAL31より高性能なWS15エンジンが開発中だと開発責任者がイイワケしている