スクラップド・プリンセス・サプリメント4 竜乙女の変奏曲

スクラップド・プリンセス・サプリメント4 竜乙女の変奏曲 (富士見ファンタジア文庫)

昼に購入。
とっくに本編は大団円を迎えながらも、大人の都合で短編や外伝を未だに書き続けていると言う、なんというか角川魂注入後の富士見らしい商品展開が続く中、本作はＤＭ増刊ファンタジアバトルロイヤル掲載後、ＳＦ色が強い事もあって長らく単行本収録されなかった掲題作に大幅加筆を行い、以前同人誌に収録したアーフィの姉妹達の設定を集めた、本となっている。
…既出作品を集めた割に、あちこち手が入っていて、出版にかかる労力はあまり減っていないのではないかと言う凝り様は相変わらず。
いちファンとしては、榊氏においては体を労わって欲しいものであり、新刊は楽しみであり、複雑でもある。
アーフィに代表される、ココロを持った兵器、というガジェットは、古典ＳＦでも別段目新しいものではなく、美少女＋兵器と言うものは日本においては比較的古くから親しまれているだけに、テーマの一つになるほど深くは掘り下げられては居ないけれど、人を超える力を持った被造物と、人間との関わり、というものは、良くも悪くも感情を鎖とした関係か、アシモフのロボット３原則のように徹底的な猜疑心から行動を制限してしまう事しか無いのだろうかとこの手の作品を読んで考えたり。