gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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EU版“尺貫法”、欧州委がヤード・ポンド法の継続容認 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

ブリュッセル=尾関航也】欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は11日、重さや長さなどの計量表示について、全加盟国にメートル法の使用を義務付ける方針を撤回し、ヤード・ポンド法の継続使用を容認すると発表した。
国民の多くがメートル法になじんでいない英国やアイルランドでは「これからもパイント(約0・57リットル)でビールを注文できる」(英紙ガーディアン)と好意的な反響が広がっている。
EUは、域内の経済統合推進の一環として、2009年末までに、ヤード・ポンド法表記を廃止する方針を決め、全加盟国に対し、段階的に移行を進めるよう求めていた。
欧州委は、突然の方針転換について「英国とアイルランドの文化と伝統を尊重した」(ギュンター・フェアホイゲン欧州委副委員長)と説明している。両国産業界の猛烈な反発の前に、譲歩を余儀なくされたとの見方が強い。
両国では今後も、道路の速度制限や商品の重量表示にマイルやオンスなどの単位を使えることになる。EU内の商取引には不便だが、同様に、メートル法が浸透していない米国との貿易には有利との指摘もある。
(2007年9月12日19時6分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070912i111.htm

いい加減、一部の先進国だけに通用する独自単位系は廃していく方向にしないと、いつまで経ってもインチネジとミリネジが混在してイヤンだし、単位の誤換算によるミスが発生したりと、問題が多いと思う。
特に、世界最大にして最先端の工業大国のアメリカ。
逆に言えば、このアメリカ以外が独自単位系を使用してなかったら、ほとんど問題が無いんだけど。
イギリス一国がポンド・ヤード系使ってたとしても、困る工業分野はなさそうだし(酷)
ただ、単位系の切り替えと言うものは、発展途上国であればある程に低コストでメリットが大きく、過渡期の混乱による損失も小さくて済むが、逆にアメリカのように超大国かつ最先端分野を突き進んでいるような国が、単位系の統一で混乱すると、損失は莫大*1なので、簡単には決断できない事も、また事実である。
お陰で、アメリカもイギリスも、メートル条約加盟国としては古株で、国際単位系への移行の意志もあるのに、何時までたっても独自単位系から抜けられないわけだし。
でも、上の記事中のアイルランドだったら、さっさとメートル法に移行したほうがメリットありそうな気がする。EU内の貿易で経済成長してるんだから。
下手に経済成長と共にインフラ整備が進んでしまってから、単位系変更となるとかえって大変になると思うのだけれど。
この辺り、旧イギリス領だったという経緯が政治的に影響してるのだろうか。
イギリスに関しては、旧単位を「インペリアル・ユニット」と呼んで変える気ゼロだから、例えアメリカが国際単位系に準拠して、世界で唯一の非準拠国になっても、ポンド・ヤード法を堅持しそうな気はする。
つか、するだろうな。イギリスだし。
関連:メートル法 - Wikipedia

*1:既存の旧単位系のインフラと新単位系のインフラが混在する混乱期間が長く続く為