gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)

とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)
ブコメ系のラノベとしてはますます神懸ってきたというか。
5巻で会長を諦め気味だった北村だが、心の整理はついてなかったようで、それでいて事態は待ってはくれず…というお話。
しかし、北村は主人公では無いので、真の見所は竜児への気持ちを自覚したらしい大河の、行動の端々に現れる不器用さとか、竜児を意識し始めたっぽい実乃梨の態度とか、竜児への感情が屈折して対等な存在になりたいという行動ゆえに、背伸びをしているもののしきれてない亜美など、誰も彼もが未熟な自分に悩むという、ラブコメ以上に青春群像劇やっているのも、面白い点だろう。
都合の良い作品とかだと、万能親友は間違わないとか、一段高い位置に配置されたキャラは千里眼の如き知略をもってたり、「絶対間違わない正しさの基準」みたいなキャラが居るもんだけれど、この作品に登場する人達は、大人も含めて全員が間違い悩み、傷つきながら生きている。
今回の話はも解釈によっては、人間関係が変わりそうではある。
実乃梨の好きな人が実は北村で、1巻から4巻にかけて大河と竜児を応援していたのが「自分の為」だったら?
ところが、5巻で竜児の方も好きになってしまったのだとしたら?
少し、うがちすぎな気もするけれど、ここまでやってくれたら、本気で神作品かもしれない。
続きが楽しみである。