gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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Princess Frontier

Princess Frontier
期末という事もあり、発売ラッシュの中購入した3本の内の1本で、AXL(アクセル)の前リリース作、恋する乙女と守護の楯が割と面白かったので、メーカ買いしたものである。
騎士叙任式で、ドジをぶっこいて辺境へ左遷された主人公が、たらいまわしの末に落ち着いた辺境の村に、自分は男だと信じ、伝承に残る性転換薬を求めて辺境の村へやってくるお姫様、という導入で始まるお話である。
以下、ネタバレ。
総評。割と面白い佳作。
共通ルートと言うべき、主人公リュウの転落左遷人生から、ポルカ村に受け入れられるまでの話と、自称男のお姫様、アルエ@七原ことみ 登場と、そこから伝説の薬を探すドタバタ劇については、かなり面白い。
男性サブキャラクターもいい味を出しているし、話のテンポもよく、飽きさせ無い。
ただ残念なのが、個別ルート、それもメインヒロインであるアルエルートが、少々すっきりしない終わり方をしている為である。
娘バカの王様が、左遷した騎士である主人公との仲を認めるはずも無く、無理矢理に引き離し、主人公の命を盾にアルエを隣国の王子と結婚させようとする、あたりまでは普通に王道展開ながら楽しく読めていたのだが、その解決策として2つ存在するノーマルとグッドエンドが、「実は解決してない」という終わり方な為である。
ノーマルエンドは、アルエと主人公が駆け落ちし、それを手伝った他のヒロインや仲間たちと根無し草として生きていく「放浪エンド」だし、グッドエンドも、結婚式は強行して挙げたものの、やはり引き離され、王様に催眠暗示で「リュウ(主人公)は処刑された」という嘘の記憶を与え、追っ手がかからない状態にした後、ポルカ村に隠れ住む主人公と「寡婦となったアルエ」が療養と称してポルカ村へ通って事実婚をする、という終わり方。
ぶっちゃけ、王様が無理矢理にでも別な男と再婚させようと思えば出来てしまう不安定な状態に過ぎない。
それまでが面白かっただけに、この終わり方は少々面白くないなぁ、と。
とはいえ、他のルートの終わりは中々に楽しかった。
ロコナ@松田理沙 は、出生についての謎とわだかまりが解け、レキ@青山ゆかり は、エリートコースを歩むはずだったレキが、何故田舎村の神官なんかやっていたのかの謎が明らかとなり、ミント@芹園みや は、商売上のゴタゴタを巡るトラブルを解決すると言う中々に面白い話で、特にミントが、自分の気持ちに気づかず、アルエと主人公の仲を取り持とうとして自爆していく過程が非常にツボった。
個人的なシナリオの面白さは、
ミント>ロコナ>レキ>アルエ
これで、アルエルートがきちんと終わっていたら、秀作に入れても良かったんだけど。
シナリオのボリューム的にも、丁度よいのも評価点。
ただ、語られていないポルカ村周辺の謎もあるみたいだし、ファンディスクなどで補完して欲しいところなのだけれど、AXL(アクセル)ってそーいうの出さないからなぁ…。