gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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難病女性に中国から治療薬 五輪で禁輸、大使館届ける -47news-

難病の亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と闘う森下哉美さん(21)=熊本市=の治療薬が、北京五輪の影響で中国から輸入できなくなった。国内での販売はなく、欧米製は約100倍の価格。窮状を知った中国大使館が無償で届け、母京さん(50)は「手に入らなければそこまでの運命と覚悟していた。心からお礼を言いたい」と話している。
哉美さんが入院する熊本大病院の担当医野村恵子助教(44)によると、SSPEの原因は体内に潜伏して変異したはしかウイルス。筋肉の異常な緊張や呼吸不全などを起こす。患者は国内に約150人いるが、治療法は確立されていない。哉美さんは11歳で発症し、現在は寝たきりの状態。
治療薬には、ウイルスの増殖を抑える効果があり、年に1回、2000本を750ドル(約8万円)で輸入してきたが、五輪の安全対策で、中国政府が液体などの郵送や配達を制限。7月11日の投与を最後に在庫が底をつき、8月以降は投薬のめどが立っていなかった。
あきらめかけたとき、大使館から「人命にかかわるので迅速に対応する」と連絡があり、7月30日に治療薬2000本が福岡市の総領事館で手渡された。

http://www.47news.jp/CN/200808/CN2008081301000119.html

一見、いい話に見えるが、これは酷いニュースである。
そもそも薬を禁輸したのは「中国政府」なのだから、加害者が被害者相手に慈悲をたれて感謝されてる話である。
「無償で届け」と強調されているが、薬の対価や輸送費はきちんと払ってあって、それが中国政府の都合で輸出差し止めされていたのだから、これで金まで取ってたらまんま「強盗が手間賃とって盗品を返した」という話である。
しかも、国内には150人の同じ病魔と闘う人が居るのに、あくまで救われたのはこの1人に過ぎない。
こうした対応を黙ってやってて、オリンピック終了後に美談として流れたならともかく、今、平和の祭典としても、オリンピックとしてもお粗末な内情のニュースが絶えないこの時期に流れても、宣伝乙、としか思えない。
そもそも、100倍の価格差って、本当かね?
この(一見)美談すら「捏造」かと思ってしまうのは、相手が中国だからなんだけど。