gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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東京新聞:派遣切り 加速 不況・円高直撃『簡単に使い捨て』:社会(TOKYO Web)

急激な円高による業績悪化や世界同時不況への不安が強まり、自動車や精密機器など輸出産業の工場で働く派遣社員の契約解除が相次いでいる。四年前に製造業派遣が解禁され工場で働く派遣社員が急増したが、メーカーには雇用責任がなく立場の弱い派遣社員の“大量解雇”が進む。寮生活者の中には住む場所を失う人もおり、貧困層の拡大を懸念する声が上がっている。
 (砂本紅年、菊谷隆文)
「本当に使い捨て。何の保障もなく、簡単に切り捨てられて終わった」。埼玉県内に住む元派遣社員の男性(25)はそう怒る。
五年前に東京都内の派遣会社に登録。自動車部品メーカーの埼玉工場と群馬工場で、半年ごとに契約を更新しながら組み立てや検査の仕事をしてきた。
今年七月、メーカー側から「八月いっぱいでやめてくれ」と言われた。翌月、男性を含め約二十人の契約を中途解除。全国では約二百人の契約を打ち切った。男性の毎月の手取りは十五万円程度。ボーナスも退職金もなかった。今は実家に戻り、正社員を目指して職業訓練校の入学を希望している。
「自分はまだ若いからいいけど、工場は三十代、四十代の派遣の人が多く、家族がいる人もいる。そういう人はどうしようもないだろう」と気遣う。
「職場では人員整理のうわさばかり。自分の番はいつかって」。昨秋から長野県内の半導体メーカーで働く派遣社員の男性(37)も不安でいっぱいだ。
九月以降、派遣社員数十人が契約を打ち切られた。昼食を共にしていた四十代の男性も「参っちゃった。リストラだ」と横浜の実家に帰っていった。
東北出身の男性はこれまで派遣で全国を転々としたが、こんな行き詰まりを感じたのは初めてだ。派遣会社の寮に住むため、寮費などを引かれた手取りは約十三万円。失業すれば住む家も失うことになる。「この先どうなっちゃうんだろう。明日から来なくていいと言われたら情緒不安定になりそう」
製造業の派遣社員でつくる労働組合ガテン系連帯」共同代表の池田一慶さんは「派遣切りはこれからどんどんひどくなるだろう。構造改革で雇用を崩壊させた国は、雇用保険の受給資格の緩和や雇用促進住宅の活用などで、緊急措置を取る責任がある」と訴える。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008102802000086.html

寄らば大樹の陰、の終身雇用が崩壊した後、派遣業をロクな規制や法整備も無く許可してしまったから、欧米のような「高収入だけど保証無し」という派遣ではなく、「(中間搾取されて)低収入だけど保証無し」という奴隷派遣業が乱立。
いつでもクビが切れる労働力を、正社員+α程度の値段で使い倒せるという好条件に、各企業は正社員枠を削って派遣社員を導入した結果、正社員が減り、派遣社員が増大。
そして、今不況が現実的となり、首切りしやすいという理由で雇っていた派遣社員を一斉解雇。
…当然過ぎる流れだよなー。
バブル崩壊後とは比較にならない規模の失業者が発生するだろう。
なんつーか、バブル直撃世代の「転職適齢期」に世界規模の不景気が直撃って、やっぱりこの世代は呪われているのかね。