gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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IBM自業自得? 個人情報11万件、何者かが再放流 ユーザーとの対立がドロ沼化 社会:ZAKZAK

昨年6月、日本IBMの関係社員が神奈川県の県立高校在籍者の個人情報約2000人分をファイル交換ソフトWinnyウィニー)」経由でネットに流出させた問題で、11万件を超えるデータが再流出していたことが8日、分かった。
同社は昨年、流出データを別のファイル交換ソフト内に置いた人物に対し、刑事告訴もちらつかせながら情報削除を要請したが、この強硬姿勢に一部のネットユーザーが猛反発。完全版データを入手した何者かが“再放流”させてしまった。
IBMは昨年9月に流出の事実を把握し、ウィニーネットワークの監視を開始。
その後の情報流出がないことを確認したが、11月になり別のファイル交換ソフト「Share(シェア)」のネットワークに情報が存在しているのを発見した。
ウィニーユーザーの1人が、流出した情報をシェアネットワークに流出させていた。
同社は、このユーザーのプロバイダーを通じて内容証明を送付。刑事告訴も視野に、情報の削除と発信者情報(ユーザー個人の連絡先)の開示を要求した。
しかし、ユーザーは要求を拒否。他のネットユーザーからも「わざわざ個人情報を報告する必要はない」といった擁護の声が相次いだ。その余波として、今月7日までに11万件の完全版データがウィニー上に再流出してしまった。
完全版は、同社が監視を始める前にウィニー上に流通していたデータを取得した人物が再放流した可能性が高い。ネット上には「よくやった」といった声もあがっており、IBMの“逆襲”が火に油を注いだことになる。
ジャーナリストの井上トシユキ氏は「もともとはIBM自身がまいた種。最初から高圧的に迫ったのはいかがなものか」と語る。事実はその通りだが、だからといってユーザーの行為が正当化されるものでもない。大企業と一部ユーザーのバトルに一般人が巻き込まれるという最悪の結果となってしまった。

http://www.zakzak.co.jp/top/200901/t2009010931_all.html

あ、アホだ…アホがいる。
まず、情報流出の原因となった一次放流者相手の対応ならともかく、二次拡散を目論んだ愉快犯相手に最初から高圧的に対応って、どう考えても逆効果。
愉快犯は、ネット内の風評しか気にしないのだから、逆に「愉快犯が悪い」という方向に仕向ければ、この11万件流出は発生しなかった可能性が高い。
相手が愉快犯であり、道義上は責められる立場の相手だったからと言って、「元々は誰が悪いの?」と問われて元凶であるIBMが、最初から高圧的な態度に出る事もまた「正当化できない」事なのだ。
日本企業(ヤクザ、政府組織含む)の「個人相手なら恫喝して黙らせる」という手法が、匿名のネットには通用しない、という一つの事例として興味深いと思う。