gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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「料理のもと」 主婦に人気 簡単手づくり - MSN産経ニュース

材料を1、2品用意すれば、おかずを簡単に作ることのできる商品が増えている。卵を割るだけ、豆腐を切るだけでも、立派な「手づくり料理」の出来上がり。スーパーマーケットで買ってきたお総菜を食卓に並べるだけでは何となく味気ない。少しでも「料理をした」という満足感で、主婦らに支持されている。(平沢裕子)
◆家族のためにひと手間
ハウス食品が2月に発売した「できたてづくり・ふんわり親子丼」は、卵1個を加え、電子レンジで加熱するだけで、親子丼を作ることができる調理補助商品。レンジで温めるだけのレトルト食品ではなく、卵を加えて料理を完成させるようにした理由は、「生の素材を使うことで、レトルトでは難しい手作りのおいしさが出せる」(広報・IR室)ことに加え、「主婦に『料理をした』満足感を持ってもらうため」(同)という。
同社が平成18年ごろに行った調査では、レトルト食品はどんなにおいしくても「手抜き感」がぬぐえず、「家族に出すのは気が引ける」と考える主婦が多いことが分かった。広報・IR室では「自分で食べるのならレトルトもいいが、家族のためにはひと手間かけたい。卵を割るだけでも、主婦にとっては立派な料理」と主婦の声を代弁する。
◆下ごしらえに満足感
キユーピーが昨年3月に発売した「レンジクック」も、用意した1、2品の食材とともに電子レンジでチンするだけで作ることができる。ただ、主婦の「作った感」を満足させるため、野菜を切るなどの工程をあえて残している。
「エビマヨ炒(いた)め」の場合、用意する材料はむきエビだけだが、レンジに入れる前に、むきエビの背わたをとり、かたくり粉をまぶさなければいけない。この「ちょっと手間のかかる下ごしらえ」を支持する主婦が多いという。
広報室では「料理に多くの手間はかけたくないが、全く手間がかからないことに抵抗を感じる主婦は多く、どんなに忙しくても主婦の手作り志向は根強い。素材を選ぶ、野菜を切るなど、その人ならではの手間を残すことで手作り感が増す」と説明する。
◆フライパンで料理心
キッコーマンの「和風そうざいの素・うちのごはん」は、フライパンを使う。主婦の料理心を満足させる工夫だ。15年に5種類でスタートした同シリーズは、前年比30〜40%増と好調な売れ行きが続いており、現在は「豆腐のそぼろ柳川風」など新メニューも加わり、16種類に上る。
人気の「すきやき肉豆腐」は、豆腐1丁を用意するだけ。広報・IR部は「共働きが増え、平日の調理時間を短縮したいが、かといって買ってきた総菜を夕飯のおかずにするのでは、なんとなく申し訳ないと思っている主婦は多い。どんなに簡単でも、フライパンを使って料理をすることが満足感につながっているようだ」と話す。
こうした商品は、主に子供のいる20、30代の主婦をターゲットに開発されているが、実際の愛用者には高齢夫婦や1人暮らしの人も多いという。家庭に常備されている食材だけで作れるところも魅力のようだ。

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090423/sty0904230808006-n1.htm

個人的には、こーいうのを否定し始めると、シチューは小麦粉をバターで炒める所から始めんのかコラ。とか、カレーはスパイス調合からやんのかア゛ァ?
という「どこまで手間を省けばレトルトで、どこまで手間をかければ料理か」の曖昧な線引き論という不毛な世界に突入するので、「こんなの料理じゃない」なんて否定はしない。
むしろ、それで「美味しく」、「手軽」に「安く」作れるなら、大歓迎したいほどである。
とはいえ、「自分で作ったより不味い」なら、食べる価値が無いし、「自分で作るより高い」なら、料理(自炊)する意味が無い。
自分の場合、この手の調理補助商品を使う、使わないの判断基準は、これにつきる。
だから、「主婦の自己満足」の為に、というこの売れ方には、疑問を感じざるを得ない。
一人暮らしだと、複数の食材を少量づつ必要としたり、珍しい調味料を必要とするような手間の掛かった料理は、よほどまめに料理して、レパートリーが豊富な人でもなければ、材料や調味料を余してしまい、廃棄が発生してかえってコストが高くなってしまう場合がある。
そういう時に、記事中のような調理補助商品が「惣菜を買うより安く」手に入るなら、使う意味を感じられるけれど、複数人で食べることが前提の主婦の料理として、こー言うのが多用されるというのは、共働きならともかく、専業主婦なら手抜き以外のなにものでもないよなぁ、とも思う。