gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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消える夢のマイホーム…「もう限界」給料減で売却 大半が消費者金融へ…半年が限度 -ZAKZAK-

勤め先のリストラ強化で収入が激減、住宅ローン返済が行き詰まり、「夢のマイホーム」を手放さざるを得なくなったケースが続出している。こうしたローン破綻は今秋以降に急増する見込みという。家族を抱え途方に暮れる人々。政府の景気「底打ち」宣言がむなしい。
【子供も不安】
「もう限界」−。神奈川県内のトラック向け部品メーカーで働く男性(42)は都内の不動産業者に泣きついた。
この業者は、ローンの返済が困難になった人の不動産売買を仲介。競売にかけずに売り手が納得する価格で売却する「任意売却」が専門だ。
男性は1999年、座間市内の3LDKのマンションを、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)などとの間で35年返済の3200万円ローンを組んで購入。月々の支払額は、それまでの賃貸住宅の家賃と同じ11万円だった。
だが、給料はその後、じりじり減り続け、一方で子供2人の教育費は増加。2007年ごろからローン返済が滞りがちになり、足りない分を消費者金融で借りて間に合わせる自転車操業を続けてきた。
昨秋の金融危機以降、状況は一段と悪化。周囲の派遣社員が次々と解雇された。「正社員である自分も、いつ失職してもおかしくない」とおびえる生活が続いた。支払いを督促する電話もかかるようになり、子供が「電話が鳴るとびくっとする」と不安を口にした。マイホームを手放すことを決心した。
5月に任意売却した後も、ローン債務が約1000万円残った。消費者金融への借金も残っており、昨夏から半減した夏のボーナスはそっくり返済に回す。男性は「高い買い物とは思わなかった。こんなにひどい不況が来るとは…」。
【半年が限界】
現在、この不動産業者に寄せられる売却相談は月に約30件。リストラの嵐が吹き荒れた3月ごろから急増し、昨年の同時期の3倍以上だ。
ローンが払えなくなると大半の人は消費者金融などを使って当面、持ちこたえようとするが、その期間は半年程度が限界という。任意売却や競売のピークについては「秋以降」と予想する不動産業者が多い。
最終手段の競売に至るには一般的にローンの滞納が始まってから10カ月程度かかるとされ、住宅金融支援機構も「金融危機の影響は秋以降に出始める」(経営企画部)と、同様の見方だ。
同機構の08年度の競売件数は前年度比35%増の1万6577件。記録が残る02年度以降で最多、09年度はこれを上回る可能性がある。
【喜べない景気回復】
景気回復への期待が高まっているが専門家は副作用を懸念。コンサルティング会社、A.T.カーニーの辻井隆司パートナーは「ローン組みで(利用率が高い)変動金利を選んだ顧客の大半は、金利上昇リスクを意識していなかった。貸し倒れのピークは(金利が上昇する)景気の回復期以降」と警告する。
08年度の銀行の住宅ローン貸出残高は100兆円超。住宅ローンが残高の7割近くに達する地方銀行もある。金融業界は、メガバンク、地銀を交えた競争が激化。優遇金利導入などで「利ざやが縮小し、採算が悪化している」(日銀)。
ローン延滞率は現状では、0.2%程度と、通常の範囲内に収まっているが「徐々に上がり始めている」(大手銀行)。ローンの焦げ付きで銀行経営が圧迫されるのは必至だ。
第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミストは「地銀を中心にじわじわと、体力が奪われていく構造的な問題になる」と、深刻な影響が広がるとみている。

http://www.zakzak.co.jp/top/200907/t2009071820_all.html

終身雇用が崩壊した時点で、年功序列的な給与体系も「現在お荷物になっている高齢社員を含めて全体的に」見直されるべきだったのに、それは維持したままだから中途採用の待遇が正社員より劣るのが「当然」となり、ごく一部のキャリアアップ転職を除けば、転職すれば生涯賃金は下がる、と言う状態を生み出して雇用流動性が壊滅的に無い状態となったのが、根本的な問題だと思う。
人材流動性が上がり、高望みしなければ転職して仕事がある、という状態だったならば、企業の一方的なリストラや賃下げに耐えて、「居残るしか無い」という異常な事態にならなかったのに…。
長期的な収入の安定無しに、数十年の長期ローンが組めるはずも無く、「今の若いモンは車や家を欲しがらない」とか言われても、「(欲しがった人は)ごらんのありさまだよ」としか。