gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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asahi.com(朝日新聞社):鉱物探す独法、失敗続き損失60億円 でも新事業に出資 - 社会

経済産業省所管の独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構」による世界で鉱物資源を探す事業が難航している。銅やニッケルなどの探鉱事業3件で開発の見通しが立たず、既に2件が打ち切られたことが判明した。その中で、同機構は今年も新規事業に出資。識者からは事業失敗の責任を取る姿勢が見えない独法の出資拡大を問題視する意見が出ている。
金属類の探鉱事業は、同機構の前身・旧金属鉱業事業団の出資で始まり、現在の出資金の損失総額は3件で計約60億円に達した。同機構は、行政刷新会議の「事業仕分け」第2弾の対象外だった。
この3件は、(1)ペルー・コロコワイコの銅(2)パプアニューギニア・フリエダの銅(3)米・ハワイ沖の海底でのニッケルなどレアメタル希少金属)――の鉱床などを探す事業。
(1)で、旧事業団は非鉄金属会社6社と共同で設立した開発会社に約5億5千万円を出資。だが、鉱山を開発してもペルー政府に国有化されるリスクが生じたため、1998年度に事業を終了した。
(2)では、旧事業団は同様の開発会社に約13億円を出資。調査で鉱石の埋蔵量が多いことがわかったが、ジャングルの奥地から鉱石を運び出す道路整備などが遅れ、今年1月、75年から続けてきた事業の打ち切りを決めた。
残る(3)は、民間企業約40社と82年に設立した開発会社が事業を継続しているが、開発の見通しは立っていない。水深4千〜6千メートルの海底から鉱物を引き上げる技術やコストの問題を解消できず、開発の国際ルールも決まっていないという。この開発会社への出資金は約43億4千万円だが、2004年度に旧事業団から同機構に移行した際、保有する開発会社株の価値は約1億4千万円にまで目減りしていた。(1)〜(3)の出資金の損失総額は約60億円。
この中で、同機構は今年3月、非鉄大手1社が南太平洋のソロモン諸島で進めるニッケルの探鉱事業に約1億2千万円を出資した。これまでの出資対象は、複数の民間企業の共同事業だったが、単独企業の事業への出資も08年度から認められ、同機構は今後も積極的に出資する方針だ。
昨年11月の事業仕分けで仕分け人となった福井秀夫政策研究大学院大学教授は「独法は失敗しても責任をとらず、高いリスクをとって税金を出資する事業主体としてふさわしくない。過去の失敗を教訓に直接出資から手を引くべきだ」と批判する。
一方、経産省資源エネルギー庁鉱物資源課は「出資事業はリスクが高くても、国際競争の中で資源を確保するためますます必要になる」と主張。同機構も「探鉱事業の結果は厳しいが、国家戦略に基づき出資している」としている。(上沢博之)

http://www.asahi.com/national/update/0519/TKY201005180534.html

まず、海外の鉱物資源を開発する事業と言うものは、資源小国である日本にとっては必要不可欠である。
その意味で、コレを仕分けるのは論外。
元々資源開発はバクチの要素が強いんだから、多少の損失は発生するのが当たり前だ。
まあ、その損失が役人の天下りやら汚職で発生しているんなら、厳しく取り締まるべきだけど。
個人的には、日本の外交無能な状態なのが癌であって、生意気ぶっこいたら実力行使も辞さないアメリカや中国は、コレと同様な事を世界中に展開して資源獲得に余念が無い事を考えれば、改善すべきは独法より先に害務省のほうじゃないかと思う。
記事中の(1)はどうみても日本の外交能力欠如が理由だし、(2)は現地の問題と併せて考える必要がある、(3)は当初の見積が甘い点は感じられるが、国際ルールが必要なら日本が主導して策定すればいい話だ。
結局の所、日本が「平和憲法」のお陰でナメられているというのが、一番の癌なんだよね…。
あと、鳩山が海外にばら撒いた5兆円を越える無駄遣いに比べたら、60億ってむしろ安くね?
仕分けるなら、真っ先に鳩山とミンス党を仕分けるのが、日本にとっては一番良い結果が生まれるんじゃないかと。