gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ウナギに異変 稚魚不漁、卸値は平年の3倍 - SankeiBiz(サンケイビズ)

ウナギの稚魚であるシラスウナギの価格が高騰している。養殖業者向けの卸値は前年の2倍、平年の3倍近くに上昇している。現在、最盛期を迎えている漁で漁獲量が少なくなっているためで、昨年に続き、かば焼きなどの値上がりにつながる可能性が高い。稚魚の不漁は3年連続で、資源量そのものが減少しているとの見方も。稚魚の漁獲減が今後も続けば、ウナギが富裕層だけの食材になりかねない。(高橋寛次)
「かつてない不漁だ」
相模湾(神奈川県)河口でシラスウナギ漁に携わる地元漁業関係者は、深夜の浜辺で黙々と網をすくいながら、そうつぶやいた。
不漁は価格に跳ね返る。養殖業者でつくる日本養鰻漁業協同組合連合会(日鰻連)は「異常な高値だ」と戸惑いを隠さない。組合を通さない一般的な取引による稚魚の卸値は平年、1キロ70万〜80万円程度。それが現在は200万円程度にまで上昇しているという。
国内では静岡や徳島、鹿児島などが産地だが、軒並み水揚げが少ない。台湾や中国でも不漁で、輸入も減少している。
水産庁によると、今月中旬までに養殖業者が国内外から集めたシラスウナギは4トンで前年の同じ時期の7トンと比べて大幅に少ない。
ウナギの価格は成魚の需給バランスによる。漁期は4、5月まで続くため、今後、水揚げが増える可能性もあり、最盛期の稚魚の不漁が価格に直結するとは限らないが、「ここ数年は(稚魚の不漁とウナギ価格が)連動している」(日鰻連)という。また、最需要期である夏場に店頭に並ぶウナギには、今月中旬ごろまでの稚魚が使われるため、成魚の数も少なくなる可能性が高い。
昨年までの不漁ですでに成魚の価格も上昇し、今月値上げした料理店も多い。大阪市の老舗店もそのひとつで、うな重の中心価格帯のメニューは700円程度引き上げ、3660円にした。「値上げしなければ赤字だ」という。昨夏に値上げした東京都目黒区の人気店「八つ目や にしむら」の松本清社長も「再値上げやメニュー変更を検討せざるを得ないが、どこまで高くなるかがわからず対応しにくい」と、先行きの不透明さを嘆く。
不漁の原因について水産庁は「特定できない」と首をかしげる。養殖が盛んな静岡県の担当者も「資源が危機的な状況にあるのでは」と懸念を強めている。
業界団体などは、親ウナギを放流して稚魚を増やす取り組みを行い、水産庁補助金を出しているが、大きな成果は出ていない。昨年、ウナギの天然の卵が初めて発見され、卵から成魚に育てる完全養殖への期待も高まるが、コスト面など課題は多く、商業化のメドはたたない状況だ。

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120129/mca1201292342001-n1.htm

言いたくは無いが、完全養殖が出来ない限り、保護政策を取るべきだと思う。
ウナギは海で産卵して海流に乗って淡水に帰ってくるという性質を持ち、生態には謎が多い。
そんな状況で、中国が日本へのウナギ輸出のために稚魚(シラスウナギ)を乱獲したのに加えて、近海を汚染してからこっち、凄い勢いで稚魚の漁獲高が減り続けている。
ヨーロッパでもシラスウナギが物凄い勢いで漁獲量が減った為、保護政策を打ち出している。
中国の毒鰻問題に加えて、産地偽装の常態化と言う国内ウナギ流通を考えれば、痛い目に遭ってもまあ、いいかという感じはする。