gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

安倍首相、日本の戦争侵略をあらためて認める - WSJ.com

【東京】安倍晋三首相は8日、日本がかつての植民地支配でアジアの人々に損害と苦痛を与えたことをあらためて認め、謝罪する姿勢に変わりがないことを強調した。歴史認識をめぐる近隣諸国との緊張を緩和しようと努めたものとみられる。
安倍首相の発言は、歴史的リビジョニズム(修正主義)とも受け止められかねない日本政府高官の態度や発言に対して中国と韓国が神経をとがらせていることを受けたものだ。
(中略)
この発言は、第2次世界大戦終了50周年の1995年に当時の村山富市首相が出した画期的な謝罪談話をその文言通り繰り返したものだ。安倍首相は2月の国会でも、戦時中の侵略に対する政府の謝罪を見直すのかとの野党議員の質問に対し、村山談話を読み上げ、これを踏襲する考えを示していた。
(中略)
8日の安倍首相発言は、ワシントンでのオバマ米大統領と韓国の朴槿恵大統領の会談で安倍首相の歴史解釈に懸念が表明されたと日本のメディアが報じたのを受けた動きだ。
NHKは、米韓首脳会談に同席した尹炳世外相の発言を引用して、朴大統領がオバマ大統領に対し、「北東アジア地域における平和構築のため、(日本は)適切に歴史を認識する」必要があると述べたと報じた。
一方、米国の駐日大使だったトム・シーファー氏は先週のシンポジウムで、いわゆる「慰安婦」問題に関する安倍首相の立場をめぐり米国には懸念があると述べ、それは米国とアジアにおける日本の国益を大きく損なっていると語った。慰安婦問題については、植民地だった朝鮮の女性が旧日本軍の関与によって強制連行されたという歴史認識が国際的には広く受け入れられている。しかし安倍首相はかつてそれに疑問を呈していた。
菅義偉官房長官は8日の記者会見で、日本政府はこの慰安婦問題に関する1993年の謝罪(いわゆる河野洋平官房長官談話)を見直そうとしたことは一度もないと述べ、日本の近隣・同盟国に理解を求めた。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323605404578471813305284582.html

ミンスよかマシ、と言うだけで、相変わらず日本の政治家には外交センスも大局的視点もビジョンも無いのだなぁ、と改めて思わされるニュース。
国内のガス抜きのつもりだけで、村山談話の再検討やら「侵略」の定義とか言い出しただけだというなら、なんというかあまりにも底を見せるのが早すぎると思う。
少なくとも、日本は悪の帝国だったという歴史は、アメリカの第二次世界大戦に対する総括として、崩せない大前提になっているのだから、アメリカ人にその部分を突っ込ませたら、日本は負けなのだ。
南京大虐殺にしろ、従軍慰安婦にしろ、ここ100年の歴史を紐くだけで、アメリカも中国も日本より酷い虐殺の歴史と、軍人向けの売春婦斡旋*1なんかも「やってた」事であり、本来なら「お前が言うな」という話でしか無い。
しかし、アメリカの歴史における大前提に沿った、大日本帝国核兵器を落とされるに足る悪だったという話を補強する材料だから、アメリカは中韓の主張を否定しないし、世界唯一の核使用国という劣等感を薄める為にも、尻馬に乗って叩いている連中すら居る状況。
この前提は、正義の守護者であるアメリカ人としては、絶対に譲れないのだ。
逆に言えば、この大前提を崩すことなく、あくまでも中韓の勇み足だけ冷静に突っ込んで、過度な謝罪要求や賠償請求を断固拒否し、竹島尖閣といった領土を譲らず、靖国参拝に対する反対は内政干渉であるとだけ主張してれば、アメリカとしては日本の主張を否定する事は無いのだ。*2
あとは粛々と、日本から対話のチャンネルを閉ざさない姿勢「だけ」見せつつ、中韓がアホな主張をするのを理由に対話が「できない」ことにしておけば、自然に中韓イカれた対応が世界に広がっていくだけなのに。
まあ、ここで腰砕けしてしまった以上、アメリカの尻馬に乗って中韓が調子に乗ることは確定。
まったく、日本の政治家はもう少し「やりたいこと」と「できること」の区別をつけられるようにして欲しいわ。

*1:中韓では金も払わずレイプで済ませていたが

*2:少なくとも、今まで条約外で主張される中韓イカれた主張をアメリカが積極的に支持したなんて話は聞いたことが無い。アメリカの特定マスコミやら特定政治家のイカれた擁護発言はあるが、ごく一部の話