gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

カネに目がくらむ中国の教師たち 教育現場でも腐敗が横行

(前略)
中国では、貧しい農民でも、自分の子供が将来少しでもいい生活ができるように、いい教育を受けさせようとする。お金がなければ、親戚などから借金してでも子供を学校に通わせる。
(中略)
中国社会の教育熱に拍車をかけているのは「一人っ子政策」による子供の減少である。今や子供の教育に熱心なのはその親だけでなく、祖父母も孫の教育に熱心に投資する。その結果、教育は一大産業に成長している。
(中略)
政府が全国から有名な科学者を集めて作った大学があり、その中に少年組が設けられていた。大学進学する年齢に達していない優秀な中学生は試験に合格すれば、この特設な少年組に進学することができた。
(中略)
しかし、特定の科目の成績だけで人を評価する近代教育システムには大きな欠陥がある。英才教育の是非はともかく、飛び級する学生の多くは人とのコミュニケーションが苦手で、自分を世話する生活力もない。ある特定の科目の成績が良いからといって、早い段階から少年組に入れられてしまうと、その後の人格形成が妨げられ、学問さえままならず、不幸な人生を送ることが多い。
(中略)
中国の教育の特徴は英才教育であるが、底辺のレベルが低すぎるという問題は放置されている。ある推計によると、現在、字を読めない「文盲」は約1億人いると言われている。中国政府は中高生の数学オリンピックの優勝者を育成するために、いくらでも財政資金をつぎ込むが、貧困層の教育レベルの底上げに積極的ではない。
(中略)
教育は国家百年の計と言われる。国家を支える人材をつくるのは教育である。もしも学校と教育者が汚れてしまうと、その国の将来は暗いと言わざるを得ない。その意味で、中国の学校と教育者の実情を見ていると、危機的な状況にあると思われる。
(中略)
学校の教師は給料が低いことを理由に、学校の授業のほかに、夜、学習塾で教えることが多い。中国の学習塾の多くは歩合制であり、受講生の人数によって教師の受け取り額が決まる。それゆえ、教師は昼間の学校以上に、学習塾での授業を一生懸命教える。
(中略)
学校は子供たちの向上心を喚起するために、テストの成績の順位を毎回公表する。親は自分の子供の成績が少しでも上がるように、先生に賄賂を贈って特別に面倒をみてもらうように頼む。現金を贈るケースもあるが、車を運転する先生であれば、ガソリンのチケットを贈るケースもある。
(中略)
中国では、昔から大学は「清水衙門」(金のない役所)と揶揄されている。しかし、今の中国の大学はそうでなくなった。
(中略)
先生たちの家を訪ねてみると、さらにびっくりする。別荘や高級なマンションに住んでいる先生もいる。通常、教授クラスの給料は2万〜3万元(数十万円)であるのに、その先生たちはなぜ数百万元もする別荘や高級マンションを購入できるのだろうか。
(中略)
各大学は定員以上の数の学生を入学させる。定員の枠の学生は、全国統一大学入試に合格した優秀な学生であり、授業料も正規のもので安い。一方、定員外の学生は全国統一試験に合格していない者であり、足りない点数を現金で補えれば、入学できる仕組みである。
(中略)
大学にとっては、まず優秀な学生を定員枠として受け入れることで、ブランド力を強化することができる。そして、定員外の学生を受け入れることで増収増益になる。その増収増益分については大学の自助努力の結果であるため、政府は使途を厳しくチェックしない。
(中略)
成績の悪い学生は先生に賄賂を贈ることで単位をもらうのだ。その賄賂は金品とは限らず、女子学生の場合、体を贈ることもあると言われている
(中略)
優秀な学生は大学院に進学するが、修士や博士の学位を取ることは学力だけでは不十分である。その学位論文が指導教官の名前で発表されることも少なくない。それと引き換えに大学院生は学位を手に入れる。これは剽窃どころではなく、強奪である。
(中略)
中国の大学の中で最も金持ちの学部と言えば、「管理学院」、日本流で言うと、商学部である。管理学院はMBAやEMBA(Executive MBA)のコースを開設することで金儲けする。特にEMBAは会社のCEOのためのコースであり、その授業料は日本円で数百万もする。しかし、CEOたちはめったに授業に出席しない。代わりに出席するのはCEOの秘書たちである。CEOたちは自分の学歴を飾るために、数百万円を名門の大学に喜んで払う。これはもはや大学とCEOたちのディール(取引)である。
(後略)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37751

一つ一つを良く見てみれば、実のところ数と程度の大小はあれ、日本の教育現場でも見られる事例ではあるんだよね。
ゆとり教育導入前、教育ママが猛威を揮っていた昔から、裏口入学とかあったし、内申書に加点してもらう為に先生に付け届け…というか、便宜を図る事は珍しくなかった。モンペアが登場前の教師の中には、内心点を盾に生徒に言う事を聞かせる先生なんて幾らでもいたし、体育教師=暴力教師というレベルで先生が生徒の頭を叩くくらいは日常茶飯事だった。(教師の適切な指導には、罪有るので一概に否定しない)
公務員の兼業禁止があるから、先生が塾講師になる事は無いけれど、儲からない教師を辞めて人気塾講師になって収入UPとか良く聞く話だし、日本でも金持ちや芸能人御用達の学校なんてのが存在する時点で、金や権力で単位が動いていないと思えるほど性善説的な世の中とはとても思えない。
ルーピー鳩山が東京大学卒とか菅直人が東京工大卒とか、同大学の卒業生が恥ずかしいレベルのカスとかが平然と卒業している時点で、ね?
とはいえ、そういう裏っぽい世界と、大半の国民が無関係である、と言うのが日本。中流以上が積極的に活用しているのが中国、と言う違いはあると思うけど。
図書館等の教育インフラが普及している日本だと、貧富の差が決定的な教育の差にはならないと思っていたけれど、中国くらいイイ感じに腐敗していると、貧富の差は決定的な教育の差になるんだなぁ…。
どんなに優秀でも、教授に論文窃盗されたり、単位を貰えなかったらオワリなんだから。