gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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時事ドットコム:日本企業の社外秘資料、大量流出=中国の文書共有サイトに−大手軒並み被害

【北京時事】文書・資料やデータをインターネット上で共有できる中国の有力サイト「百度文庫」に日本企業の社外秘資料や内部文書が1、2年前から大量流出し、誰でも見られる状態になっていることが7日分かった。情報流出問題を調査し、日本企業の対応にも当たる分部悠介弁護士(上海駐在)によると、大手メーカーの特許出願前の技術資料や、日本の広告会社の顧客向けプロジェクト提案資料なども流出したことがあるという。
時事通信の調査では、トヨタ自動車、ホンダ、東芝日立製作所パナソニックソニー三菱重工業など日本を代表する大手企業に関する内部資料が軒並み百度文庫に流れていた。
日本の経済産業省は「産業界から被害の声が出てきていることを認識している。問題意識を持って被害の実態を注視したい」と指摘、情報収集を進める意向を示した。日本貿易振興機構ジェトロ)も本格調査を進めており、中国に進出した日本企業に情報管理の徹底を呼び掛けている。
百度文庫」利用者は、自分の持つ文書や資料をアップロードすればポイントを獲得でき、そのポイントを使ってサイト内の文書・資料をダウンロードすることが可能。また、ポイントに関係なく、閲覧はできる仕組みになっている。
日本企業の内部資料が大量にアップロードされており、「社外秘」「機密」と記された資料も多い。トヨタについては中国合弁会社の組織資料や苦情処理マニュアルのほか、本社の部署と役員名が書かれた組織図も流れていた。ソニーや日立の中国関連会社では「社外秘」と記された、それぞれ数年前の内部文書が流出した。キヤノンの関係する契約書とみられる内部文書もサイト上で見つかった。(2013/08/07-14:29)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201308/2013080700488

中国に進出した企業は、こーいうカントリーリスクを背負っているという事を理解してなかったんだろうなぁ。
自業自得。
閑話休題
とある分野で世界的なシェアを持つ一流企業さんのシステムに携わった事があるが、会社の規模と知名度の割にシステム化が遅れている感じで、命名規則もへったくれもない、尋常じゃない量のドキュメントが共有のファイルサーバーに、かなり深い階層まで掘ったフォルダにごっちゃりと詰まっていて、担当者も自分の扱う直近のドキュメントしか把握しておらず、そこに至る唯一の手段がデスクトップに貼ったショートカット…みたいな状況。
その大部分の資料に、「社外秘」「機密」とか書いてあるけど、正直、どこまで価値があるのか、その判別すら「中の人でも直接の担当者じゃなきゃ無理」という。
そういう会社なら、多少の社外秘資料が漏れても、事実上の打撃は無いんじゃないかなーって思ったり。
実際、会社の規模に比例して、溜め込んでいる機密情報も増大するから、判りやすい個人情報とか、綺麗に纏まった帳簿資料でも引き当てない限り、実害は殆どないだろうし、拾った方も使い道が無いから死蔵するしかない、みたいな。
…当然、弊害も大きい訳だけど。
結局のところ、利便性や情報の整頓度が高くなれば、流出時のリスクや被害も大きくなる。利便性とセキュリティのトレードオフと言う話の一つだとは思う。
その意味で、マイナンバー制度で行政内部での個人情報に横のつながりが出来、銀行等の金融情報とまで紐付きが出来るようになれば、行政システムにおける利便性は飛躍的に向上すると同時に、情報流出時の被害が尋常じゃなく大きくなる懸念はわかるけど、少なくとも無駄公務員を削減したかったら、この道しかないよね、と。