gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国で海底トンネル計画…完成すれば世界最長 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

中国遼寧省大連市と山東省煙台市を結ぶ海底トンネルの建設計画が浮上している。トンネルの長さは123キロ・メートルで、完成すれば世界最長の青函トンネル(54キロ・メートル)を大きく上回る。高速鉄道を走らせ、両市を40分でつなぐ構想だが、巨額な建設費や安全性の確保が課題として残る。
大連の地元紙「半島晨報」によると、建設は長年、両省が求めていたもので、政府系調査研究機関が計画を作成した。政府が認可すれば3年後に着工し、2020年代前半に開通する。現在、大連―煙台間は、高速フェリーだと約6時間、車だと約12時間かかる。大連では「観光や物流の活発化による経済効果が期待できる」(経済団体幹部)と歓迎する声は多い。
ただ、総工費は2600億元(約4兆1600億円)に上る。計画によれば、開通後は年間約200億元(約3200億円)の収入が見込め、12年程度で投資額を回収できる計算だが、大連市の関係者は「中央政府が地方政府の支出を抑制する流れにあり、認可が下りるかどうかは五分五分」とみる。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130906-OYT1T00987.htm

以前ニュースで見た時に、アホ臭さのあまりにすぐに計画倒れするだろうと思って居たのだが、計画が継続していたとは驚き…。
青函トンネル*1ですら、巨額の建設費と毎年の維持費に対する経済効果はプラス*2だったが、そろそろ必要になる老朽化したトンネルの大規模補修費の捻出に頭が痛いと言う状況なのに、地図を見る限り半島の先と本土を繋ぐ経路でしかなく、陸路で代替可能な経路でしかない。
建造自体の困難さもあり、万が一途中で崩落すれば簡単に水没する危険な工事で、なんとか完工しても常に浸水する海水の排出費用は、青函トンネルの年間10億円とは比較にならない額になるだろう。
それに見合う経済効果があるかは、非常に疑問。
橋じゃだめなの?

*1:交通機関用のトンネルとして世界一だが、この計画のトンネル全長と比較すると半分以下

*2:開通後12年が経過した2000年の試算時で、費用対効果は1.94と極めて高かったが、直接的な運賃収入は総建設費の半分にも満たず、純益ベースでは1割にも満たない。ではプラスの大部分は何かと言うと、トンネル開通で連絡船運航が不要になった事による赤字削減と時間短縮効果、輸送安定便益によるものであり、公共事業としては成功でも、総建設費の3割を負担したJR自体のメリットは薄いものであった