gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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【億万長者SP】フィギュアに1億円注ぎ込んだ社長! コレクション全部売ったら4000万円!|やらおん!

正直、羨ましい。
ワシも金があったら、美少女フィギュア専門のフィギュアミュージアムとか開きたいわ。
ちなみに、ちゃんと展示するなら、フィギュアの購入金額より、ディスプレイ用のケース代の方が高くつく。
写真にあるように、むき出しでぎっちり詰め込むような展示で公開すると、埃や温度変化で劣化が進む。
余談だけど、ガラス製のショーケースより、アクリル製のショーケースのが数倍くらい高い。
ちなみに、持ってる一番高額なフィギュアは、トレフェスの震災チャリティーで出品された桜前線のユニゾン・シグナムとヴィータ完成品。
落札価格は5万円くらいだったけど、原型師本人が完成させたブツである事を考えたら、ぶっちゃけ5万は超特価。
キット価格抜きでも、製作代行に依頼する金額より安い。
閑話休題(それはさておき)
記事の内容に関して言うなら、そもそも、
1億で買ったコレクションが4000万円」と言うからおかしくなってる。
1億円のマンションを中古で売ったら4000万円だった」と聞いても、誰も疑問に思わないのに。
マンションとフィギュアを同列に置くなと言うかもしれないけれど、どちらも「中古で減価償却した分は値落ちする」という当たり前の市場原理に従う点では等しく、自然な話
でも、1世紀経った後に、良い状態で保存されていれば、1億円のマンションの資産価値はゼロ(取壊し済)でも、フィギュアの資産価値は4000万円より上になっていると思うよ。
…まあ、1世紀も状態良く保管するためには、その総価値に匹敵するぐらいの経費がかかるけどな。
閑話休題(それはさておき)
根本的な問題として、日本の金持ちって、基本的に商人上がりだから銭ゲバばかりで、欧米の数世代も続く金持ちのような貴族的に芸術を保護育成したり、世代を超えて継承しようという文化に乏しい。
本来芸術は、金食い虫であり、投資には向かないのだ。
例えば、今1億円で取引されている古い絵画があるとして、その絵を現代まで保存し、維持し、公開する為に費やした費用は、1億円以上の金と手間が掛かる。
その意味で時間経過の洗礼を受けていない「現代芸術」に高額な値札が付いているのは、「投機対象」だったり「節税目的」だったり、その「経済的価値を共有する金持ち集団の間で、相互換金性が認められている」だけであり、本当の意味で芸術的な価値を認められている訳では、全然無かったりする。
そして日本には、海外の芸術品市場のような高額取引する市場が存在しておらず、日本固有のの高額美術品代表と目される日本刀ですら、権威あるマーケットなんて存在しておらず、真に芸術的価値の高い刀は、趣味人同士の横の繋がりで取引されるだけで、「金を出せば買える」みたいな状態には無い。
これはマンガもアニメも同様で、貴重な文化的価値がある品物の多くが、ごく個人的な趣味人の所有物で、そうした品物は、所有者の死後、価値を知らない家族の手で処分され、良くて散逸、悪ければ廃棄されている。
朝鮮には歴史的な遺物が少なく、現代に残るものの多くが、海外に流出した後に外国人の手で保存されたものばかりである事を馬鹿にする向きがあるけれど、浮世絵なんかは、特に良いものは海外で保存されているし、今のマンガ・アニメといったサブカルチャー保存の動きの悪さを見れば、日本だって100年後に「日本はマンガやジャパニメーション発祥の地なのに、貴重な資料はほとんど海外にある」なんて未来は、決して否定できないのだ。
その意味で、この記事を見て「金の無駄乙」みたいな視点しか持てない非文明人は、朝鮮人と同レベルの文化成熟度だと判る。
…よい踏み絵ですな。