gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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美味しんぼ批判は表現の自由の侵害か? - Togetterまとめ

表現の自由ってのは、捏造の自由でもなければ、恣意的偏向(差別)の自由でも無いが、表現自体は「(直接人命や損害を与えるものでなければ)自由であるべき」という点で、尊重されるべき権利だと思う。
でなければ、中国のようにブログやSNSでの個人発言ですら規制される社会になってしまう。
その意味で、「美味しんぼ」が福島の現状を偏った個人的経験(それも事実か疑わしい)を元に現実と乖離した結論を発表する事は、「(道義上、人倫に悖る行為ではあるが、表現者としては)間違っていない」
しかし、自由には相応の責任が伴う訳で、それが原因で作者と作品がフルボッコに叩かれる、出版責任を持つ小学館が責任を追及され、必要なら賠償請求で倒産にまで追い込まれたとしても、それも「正しい」のだ。
明らかに間違った言説が正しく叩き潰されない状況の方が、よっぽど不健全だろう。
美味しんぼ」側が表現の自由を理由に批判を封じ込めよう、と言うのは、それ自体が「表現の自由の侵害」である、という話なんだけど、その辺りのダブルスタンダードは理解してやっているなら、表現者として無責任の謗りは免れないし、卑劣で誠意の無い論法と言える。*1
表現の自由と、作品に対する作者としての責任は別の問題で、「美味しんぼ」に対して読者(民の側)からバッシングが起きる方がむしろ民主主義社会としては健全な話。
個人的に責任も影響も無い、一個人ならともかく、公称20万部の雑誌の看板マンガで、社会的影響を考えない無責任な表現が出来る、と考えているとするなら、その存在自体が「表現の自由に対する敵」でしょう

*1:理解して無いなら、そもそも口にするなと