gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国が『スーパーリニアモーターカー』を開発中!!最高速度はなんと「時速2900km」 なお日本のリニアは時速550km

2014年5月12日、香港紙・香港商報によると、中国は真空チューブ技術を利用した世界初のスーパーリニアモーターカーを開発しており、将来的にその最高速度は時速2900キロにも及ぶことになる。
西南交通大学が中心となっている超電導技術研究所のプロジェクトで、中国の科学者が人を乗せた状態での高温超電導磁気浮上の環状軌道試験を初めて成功させた。プロジェクトを率いる●自剛(デン・ズーガン、●は登におおざと)博士によると、内部を真空にしたチューブの中を走るリニアモーターカーは、設計上では乗客を乗せない状態での最大速度は毎分50キロ出すことが可能になるという。
この実験では環状真空チューブの半径が6メートルと小さいことから速度が大幅に制限されてはいるものの、世界初の真空輸送システムのプロトタイプを作り上げたことに意義があり、近い将来に運行を実現した上で新たな研究成果を発表する予定だという。(翻訳・編集/岡田)

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=87954

確か、この西南交通大学って4年くらい前に「時速1000kmのリニアがテスト段階」と息巻いて10年後には実用可能だが、決めるのは共産党の鉄道部だとか言ってた訳だが、翌年に続報記事が出た時には「模型を公開」、4年経った今回は人を乗せて浮上試験をしただけ。
あと6年で実用化ですね。楽しみにしています(棒)
閑話休題(それはさておき)
記事を見れば判るが、真空チューブ内で浮上試験を成功させたとはどこにも書いていない。
そもそも、「環状真空チューブの半径が6メートル」と言う事は、直径12mであり、真空チューブの断面径だとするなら「巨大過ぎ」ではあっても、サイズとしては実用できるサイズであり、「小さいことから速度が大幅に制限され」が文脈として繋がらない。
この2つの文が文脈として繋がるとするなら、「軌道の長さが不十分で加速できない場合」しかありえないのだ。
と言う事は、「環状真空チューブの半径が6メートル」というのは、チューブの断面径ではなく、環状軌道全体の径を指しておりその場合、環状軌道の長さはたったの36m弱しか無い事になり、これはミニSLのように人間が暴露状態で乗るならともかく、真空チューブ内で気密された車両が走れるサイズとしては「ありえない小ささ」だ。
結論として、今回は純粋に磁気浮上式試験をしただけ。と判る。
真空チューブ使ってない。
日本の550km/hは既に実証済みの実用段階で、安全係数を十分に見込んだ現実の数字。
中国の2900km/hは、模型実験ですら一度も実現していない妄想の数字。
比べる方がおかしい。
まあ、そもそもの話、真空チューブ式なんて先進国が(費用対効果が理由で)見向きもしていない放棄された技術をぶち上げている時点で、妄想から先に進む筈も無いんだけど。
日本のリニアは最初の短い実験線である7km程の宮崎実験線でも500億円かかったらしいけど、もし真空チューブで7kmもの実験線を作るとしたら、最低でも5000億円くらいかかるんじゃないかな。
中国の建設技術だと、十分な気密が維持できなくて、それ以上掛かるかもしれないけど。