gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ベトナム支援で中古の巡視船供与は船不足のため困難 安倍首相 : 大艦巨砲主義!

[東京 28日 ロイター] - 安倍晋三首相は28日の衆院予算委員会で、南シナ海の領有権をめぐり中国と緊張が高まっているベトナムに対し、巡視船を供与する考えを改めて示した。しかし海上保安庁自身に船が足らず、中古船を供与することができないことから、時間がかかる可能性も示唆した。
安倍首相は「アジア太平洋地域の平和と安定、法の支配を確立する上で貢献したい。政府は前向きに検討したいと思っている」と説明し、ベトナムへの巡視船供与に意欲を示した。日本はフィリピンにはすでに巡視船の供与を決定、ベトナムに対しても昨年から検討しており、今年4月には調査団を派遣した。
安倍首相によると、日本はベトナムの要請に基づき中古船を供与することも検討した。しかし、日本の海上保安庁自身が尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺で中国船の対応に追われており、「新しい巡視船を増設しているが、今は退役させられない状態になっている」という。
安倍首相は「ベトナム側の海上警察行動を取る人たちの訓練を含めて対応したい」と述べ、まずは巡視船の供与以外の形で沿岸警備能力の構築を支援していく考えを示した。
中国は5月初めに南シナ海西沙諸島付近で石油掘削を開始、ベトナムは強く反発している。作業を中止させるために船を派遣し、中国船と衝突が起きている。
*見出しを修正して再送しました。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPKBN0E80KS20140528

元々ベトナムには新造船の供与が決まっていたから、中古でもという話は今の情勢に合わせた緊急要請として来たんだろうか。
何にせよ、中国が艦隊規模(5隻以上)の大型戦闘用艦艇に加えて、100隻以上の偽装工作船を送り込んでいる状況で、片手の数程度の巡視艇を供与したところで焼け石に水にすらならない。
かと言って、退役間近の護衛艦を供与できるか、と言えばNoである。
大型漁船規模の船体を強化して、機関砲を据え付けた程度の巡視艇なら、ベトナムに供与してすぐに使えるだろうけれど、巨大な戦闘システムである護衛艦(2000t級汎用駆逐艦)は、正しい知識と訓練なしには扱えない為、フリゲート級(1000t級)の沿岸警備艇しか保有していないベトナムでは、渡されても扱えないのだ。
戦争は、始まる前に勝敗が決まっている、というのはこう言う事で、戦力というものは戦争になってあわてて集めても、間に合わない。
だからこそ、最短で5年、遅くても15年以内に勃発するだろう日中戦争に向けて、安倍が必死で9条による縛りを解き、実際の防衛出動が可能な体制にしようとしているわけで。
護衛艦クラスの巨大システムは、起工から艤装までに3から5年、乗員の訓練を行って戦力化するのに1から2年が最低でも必要になる。
中国に対抗するなら、すでに手遅れの感すらある状況なんだが…。
とはいえ、憲法解釈で…という小手先ではなく、改憲して9条を撤廃する方が、本筋だと思うので、憲法解釈での対応に関しては、消極的賛成以上にはならないんだよね。
時代に合わなくなった憲法を改正するのは正しいけれど、解釈次第で憲法が骨抜きになる、なんて前例はどう考えても健全ではないので。