gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国が開発する超音速ミサイルの脅威 米国の戦略的優位を脅かす究極の切り札に?:JBpress(日本ビジネスプレス)

(前略)
8月7日、中国は2014年1月に続く2度目の「超音速ミサイル」実験を行ったとされている。実験は失敗に終わったとのことだが、米国に続き、中国が超音速ミサイル開発を進展させていることは、日本にとっても安全保障上、無視できない話である。
(中略)
一見、中国がなぜわざわざHGV開発を進めるのか理解しづらい。しかし、中国は米国とは異なる点にこの種の兵器を開発するメリットを見出していると考えられる。
すなわち、中国は米国のMD網を突破する目的でこの種の兵器を開発しているのではないかと推測されるのである。
(中略)
中国にとってのHGVの意義は、米国のMD網の突破ばかりではない。実はこの技術は次世代の対艦弾道ミサイル(ASBM)開発の鍵となるとも考えられているのである。
(中略)
ここで中国のHGV開発が持つ戦略的意義について整理してみたい。
第1に挙げられるのは、米国のMD網が突破される可能性が高まること、それによって有事における東アジアの紛争への米国の関与が困難になる可能性があることだ。
第2には、次世代のASBM開発につながることで、より直接的に西太平洋戦域への米国の戦力投射が困難になること(=空母の脆弱化により空母打撃群が戦域に進入困難となること)である。
(中略)
いずれにせよHGVという新兵器の登場による戦略環境の変化を、日本としても見過ごすべきではないと思われる。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41713

超音速ミサイルって、アメリカと中国が揃って失敗した「極超音速試験飛翔体」の事か?
用語を適当に使っている時点で、もうこの記事は読む価値ゼロだと大声で叫んでいるようなものなんだが…。
もし中国がMD突破の為に「極超音速試験飛翔体」を使う場合、中国の「極超音速試験飛翔体」は「通常兵器ではなく核兵器」と周辺国に認識される。
その場合、巨額の開発費とコストが必要な「極超音速試験飛翔体」を、中国は核戦争の覚悟無しに使えなくなるのだが、その辺りの「認識」はあるのかと言う点。
…まあ、日本との戦争に巡航ミサイルだけでなく(核搭載可能な)中距離弾道ミサイルの飽和攻撃を宣言しちゃうような頭の悪い中国人だから、核搭載型の「極超音速試験飛翔体」を作っておいて、「極超音速試験飛翔体は通常兵器」と言って使っちゃうかもしれないけれど、そんなのは受取側には全く関係ない話。
仮にアメリカの空母相手に中国が弾道ミサイルを撃ったならば、アメリカは弾頭が何であろうと核兵器搭載型であるとして迎撃するし、即時核報復だって可能になる。
それと同様に、核搭載の「極超音速試験飛翔体」としてアメリカは迎撃するし、反撃するようになるのだ。
これは国際的にも通用する話で、それが嫌なら中国は「弾道弾」と「極超音速試験飛翔体」を封印しないと、通常戦争が出来ない。
この時点で、記事にある2つの懸念は、まともに算盤を弾けるなら、荒唐無稽だと判る。
その意味で、実は対艦弾道ミサイルという中国のブラフですら、アメリカにとってはブラフになって居ない。
そもそもMD自体、最初から100%の防御率を期待して生み出された兵器ではなく、一方的に核と言う致命的な攻撃を受けて全滅しない為の物で、MDによって核兵器が1%でも残存し、それで核報復できる「かもしれない」という状況を担保するために生み出された兵器なのだから、「弾道弾」と「極超音速試験飛翔体」の併用でMDを突破されたとしても、十分に価値と意味がある。
元々、日本のように「援軍無しで籠城」みたいな、報復核も持たないのにMD保有、みたいな状況がおかしいだけで、「戦略環境の変化を、日本としても見過ごすべきではない」なら、日本の最善手は「核抑止」へと行きつく事になる。