gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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スカイマーク、共同運航で全日空にも支援要請へ : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

国内航空会社3位スカイマークは10日、羽田空港発着便を中心とする共同運航について、協力を要請していた日本航空に加え、全日本空輸にも支援を求めると発表した。
日航全日空のライバル関係や、羽田の発着枠を巡る両社の争いなどが背景にあり、事態を複雑にしている。スカイマークは増資の方針を発表し、財務面での懸念を払拭したい考えだが、業務面では大手2社に翻弄される状況が当面続きそうだ。
◆方針転換
スカイマークの西久保慎一社長は10日、「(国土交通省の意向に)従わざるを得ない」と記者団に説明した。国交省の意向とは、巨額の公的支援を受けて経営を再建した日航の実質的な路線増強につながる提携はすぐには認められないというものだ。
国交省は、3社での共同運航か、全日空単独との共同運航を促してきた。スカイマークは、日航以上に激しい競争を繰り広げてきた全日空との共同運航に難色を示していたが、認可権限を持つ国の意向に従わざるを得なくなった。
◆けん制
全日空スターフライヤーなど新規航空会社3社に17〜8%を出資し、全ての便で共同運航を行っている。全日空スカイマークとの関係強化に乗り出した場合、出資会社分も含めると、羽田空港の発着枠ベースで6割を占めることになる。日航にとって、スカイマークからの要請はそれを阻止するチャンスだった。
だが、全日空は反発した。公的支援を受けた日航の事業拡大は不公正な競争につながるとの思いからだ。
全日空は10日午後にスカイマークから共同運航の協議について打診を受けた。週明けから本格的な協議に入る。今後は3社間で、新千歳や福岡といった路線、便数ごとに共同運航便を分ける案を軸に検討する。共同運航の実施は当初目指していた来年2月から、3〜4月にずれ込む見込みだ。
◆ギリギリ
共同運航案は、スカイマークの業績悪化が発端だった。欧州の旅客機大手・エアバスから大型機「A380」の契約解除を巡って違約金を求められている交渉の決着も越年しそうだ。
スカイマークは2015年3月期決算の税引き後利益が136億円の赤字になる見通しだ。現預金残高は9月末現在で45億円と半年間で約25億円減った。そこで、西久保社長は、来年1月にも投資ファンドから25%未満の出資を受け入れる意向を表明した。4社と交渉しているが、西久保氏は「あくまでも独立した経営を維持できるような形を考えている」と述べた。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20141211-OYT1T50087.html

ああ、結局エアバスの思い通りになったわけね。
この件は、ある意味エアバスに足元を見られて、全日空日航への踏み台にされたスカイマーク涙目、と言う話で、大型機ではボーイングの独壇場たる日本に食い込む為、エアバスは実に汚くて強引な手を使ったという印象がある。
流れはこんな感じ。
スカイマークは差別化を図る為エアバス導入を決意し、6機1900億円の注文して、260億の前金支払った…が、業績悪化。
作りかけの2機は買うけど、まだ作ってもない4機分をキャンセルしようとしたら、前金260億円と違約金700億円をボッシュートの上、機体はは1機もやらん、と言われたでゴザル。
もちろん、業績悪化でキャンセルを出したスカイマークが一番悪いのは事実だけれど、エアバスにはほとんど損も無く960億円タダゲットというのは、幾らなんでも酷過ぎる。(既に建造中の2機も、別な注文に転用可能だし)
これが嫌なら、全日空日航と業務提携しろ、と圧力をかけた訳で。
もちろん、目的は運用実績のないエアバスの大型ジャンボを、日本の大手2航に使わせて、受注の足掛かりにする為である。
ちなみに、ドイツ旅客大手でボーイングの機体を33機、総額50億ドル相当(スカイマークの2.5倍)のキャンセルをやらかした時、キャンセル料は発生しなかったらしい。
同様に、アラブ首長国連邦の旅客大手がエアバス相手に70機、220億ドル相当のキャンセルをやらかした時も、ニュースになるような巨額の違約金を求めている様子が無い。(代わりに別の機体を50機買ってるけど)
…まあ、なんだ。日本の弱小旅客会社相手だから、ガチで足元見ている、という話だよね。