gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ドカベン像などの撤去申し入れ - NHK新潟県のニュース

新潟市の古町地区に設置され、商店街のシンボルとして親しまれている漫画家、水島新司さんの代表作、「ドカベン」などの銅像について著作権を管理している水島さんの事務所側が撤去を申し入れていることが分かりました。
(中略)
銅像は振興組合が所有していますが、キャラクターの著作権の使用料は、新潟市出身の水島さんの厚意で無償になっていたということです。
ことしに入って、キャラクターの著作権を管理する水島さんの事務所側から弁護士を通じて「著作権を見直すにあたり設置されている銅像を撤去してほしい」と振興組合に申し入れがあったということです。
(後略)

http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1033566561.html

これ、似たような案件だと、鉄人28号案件がある。
クラタスを作ったり、実物大のスコープドッグ ブルーティッシュドッグで有名な、「なんでもつくるよ」の倉田光吾郎氏が、ある企業と組んで鉄人28号を作ろうとした際に、最初は権利関係も完全に許諾を貰い、制作が進められていたのに、KOBE鉄人PROJECTというNPO企画が「資金集めの募金を始めた」途端、権利関係の許諾が急にストップ。
頓挫を余儀なくされたという話がある。
この間のドロドロとしたやり取りは公表を禁じられたらしく、この中止を告知した氏のページ*1からは誰も責めない潔くも前向きな言葉が並ぶものの、その行間には悔しい想いが読取れるものだった。
簡単に言えば、横山光輝亡き後の権利関係を握っている連中が、金でも積まれたのか、KOBE鉄人PROJECTからの圧力を受け、瑕疵の無い倉田氏へ一方的な許諾の破棄を行った、という話である。
もし、横山光輝氏が生きていたら、一人のクリエイターとしてこんなフザケた事は許さなかっただろう。
しかし、権利を管理する著作権者達はクリエイターではなく、ただそのおこぼれで生きるハイエナでしかない
だから、いともたやすく、亡くなった作家の想いを踏みにじり、作品愛の無い、残酷な事が出来る。
著作権期間の延長なんて、こんな作品愛の無い銭ゲバを喜ばせるだけで、作品も、クリエイターも望まない結果を生み出す、と言う良い実例になった。
ミッキーマウス保護法を前提にTPPをごり押ししてくるアメリカ、という黒船を前にして、貴重な知見を示すニュースだと思う。