gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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宇宙に「連れていってもらう」日本 中国も成功させた有人飛行、日本はいつまで米露頼み? | JBpress(日本ビジネスプレス)

(前略)
今回の油井飛行士までに、9名の日本人が計17回宇宙へと向かっている。油井飛行士で10人目、その人数はついに2桁となる。ちなみに、フライト回数および最長滞在日数では、若田光一飛行士が4回のフライトで合計347日8時間33分、延べの日数にすれば11カ月以上に及ぶ記録を有している。
この日本の現状を、有人宇宙飛行を行っている他国と比較するとどうなるのか。例えば、宇宙飛行士の数と、宇宙滞在日数で比較してみよう。
(中略)
日本人宇宙飛行士9人がこれまで宇宙に滞在した日数は約929日。一見すると少なく見える数字であるが、実は国別で見ると滞在日数は第3位であり、4位以下には僅差であるが、欧州各国とカナダというISS計画参加国が続いている。
(後略)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44356?page=2

元々、有人宇宙飛行を成し遂げたアメリカとロシアは、世界を2分した超大国
そして、最近有人宇宙飛行を達成した中国も、核保有の国連常任理事国であり、3か国共に「宇宙開発を国防と結びつけた軍事技術として開発している国」である。
対して日本は、核兵器も無く、故に弾道ミサイル保有も無く、宇宙開発は「純粋に学術的動機」でスタートしてる、世界でも希有な国なのである。*1
そんな国だから、日本の宇宙開発予算は、上記3か国と比べて、1桁以上少ない。
金が無ければ、宇宙開発は出来ない。
インドも、核保有国にして、「宇宙開発を国防と結びつけた軍事技術として開発している国」であり、日本とは立場が違う。
結局、日本独自に有人宇宙飛行したいなら、核武装して、弾道ミサイルを自国開発しろ、という話になる。
それぐらいの「名分」が無ければ、有人宇宙飛行に必要な研究開発も、設備投資も出来ない位、「宇宙開発は金にならない」という、悲しい現実である。
記事にあった「平和的な宇宙利用戦略」なんてお題目を掲げる限り、日本が独自に有人宇宙飛行を達成できる日は、永久にやってこないと思う。

*1:もちろん、裏面の理由として、弾道ミサイル開発に必要な要素技術の習得があり、潜在的保有国となって戦争抑止力とする、という話はあっただろうけれど、表立って言えない理由は、予算獲得の動機に成り得ない