gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

VW不正、アウディ対象車210万台…ロイター : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

【ロンドン=五十棲忠史】フォルクスワーゲン(VW)による排ガス不正問題で、VW傘下の高級車ブランド「アウディ」のディーゼル車のうち、排ガス試験を不正にクリアするためのソフトウェアが搭載されていたのは、約210万台であることがわかった。
ロイター通信など欧州メディアが28日、一斉に報じた。
VWグループ全体の不正台数(1100万台)の約5分の1を占める。地域別の内訳は、西欧が約142万台、米国が約1・3万台という。欧州メディアは、違法ソフトウェアが搭載されていた車種には、「A1」「A3」「A4」「A5」「A6」「TT」「Q3」「Q5」が含まれると報じている。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150928-OYT1T50100.html

なんというか、特定アジアに関わると、ドイツですら「ごらんのありさま」だよ!
という事例じゃないんかと。
不正は2005年頃からって話だから、まんま欧州が中国との関わりを深化させた時期と丸被りだし。
クリーンディーゼルと言う技術自体は、オールドディーゼルに比べてあらゆる面で優れた物になって居るのだろう。
これは間違いないと思う。
しかし、それが現時点でハイブリッドに比肩する「エコ」な乗り物に成り得るか、と言うと、結局のところ「無理」だったのだろう。
そりゃ、ディーゼルエレクトリックのように最適なエンジン出力で発電・走行するスプリット方式のハイブリッドに対して、クリーンディーゼル内燃機関の出力を回転力に変換して動く、従来型の車で、心臓部であるエンジンが改良されたものに過ぎないし。
クリーンディーゼルメーカーは、結局のところ「理想状態でエコを達成」しているけれど、実際の路上走行では、低速域から高速域まで、都市部から郊外や高速道路、と多彩な走行シーンの全てで試験場と同様なエコを達成できているのか、ぶっちゃけ疑問だ。
実際、この記事では

(前略)
従来の施設内で行う試験法に替えて、車載式排出ガス分析装置 (PEMS)を用いて実路走行時の排出ガスを測定することで得られたものだ。PEMSは搭載したクルマの速度や加速度、産出される化学物質、そして道路勾配まで含む様々な一連のデータを提供する。今回の試験は、欧州の排気ガス規制ユーロ6を満たした欧州車12台と、米国の連邦基準Tier 2 Bin 5を満たした米国車3台による計15台のディーゼル車を使用して行われ、実験時間は140時間以上、累積走行距離は6,400kmに上った。
そしてその結果は、現在採用されている排出量の測定法に対する批判を裏づけるものとなった。ICCTによれば、PEMSテストのNOx平均排出量は、日常的に行われる坂道を登るなどの運転時に、欧州の排気ガス規制のユーロ6よりも7倍以上高い数値を示したとのことだ。「施設での試験でカバーできない条件を含む現実の道路走行において、排出量を十分に制御することができていないという実質的な証拠である」と述べられている。
(後略)

http://jp.autoblog.com/2015/04/14/clean-diesel-not-clean/

とあり、結局、欧州のクリーンディーゼルは元々「まやかし」の技術なのだ。
一方で、NEDOマツダが協力して、真に実用的なクリーンディーゼルの開発も進んでいるらしく、今この時期にトヨタなどがクリーンディーゼル車を出してきたのは、弱り目のドイツに付け込む、と言うより、欧州の「まやかし」の数字に負けない、真に実用的なクリーンディーゼルの開発に目途が立ったからであり、欧州はハイブリッドに続いて日本の後塵を拝する結果になった、という事なのだと思う。