ロシアのヘリをセールス エジプトへ転売されるミストラル級強襲揚陸艦 | FlyTeam ニュース
ロシア海軍がフランスで建造していたミストラル級強襲揚陸艦が、エジプトへ売却されることが決まったと伝えられています。ロシアのロステックは、これを商機と捉えエジプトに艦載ヘリを提案しています。
http://flyteam.jp/news/article/55541
ロシア海軍は、フランスにミストラル級強襲揚陸艦を発注し1番艦の「ウラジオストク」は2014年、2番艦の「セヴァストポリ」は2015年に引き渡されるはずでした。しかし、ロシアによるクリミア併合の経済制裁で引き渡しが延期され、9月にはエジプトへの2隻の売却が発表されました。
ミストラル級強襲揚陸艦は全通式の飛行甲板を持ち、最大15機程度のヘリコプターの運用が可能です。ロシアへ引き渡されるはずの2隻には、ロシアのウエポン・システムが搭載され、ロシアのKa-52やKa-27ヘリコプターに対応した設計がなされています。
搭載されるウエポン・システムはロステック・グループ企業の製品で、そのままエジプトへ売却される見込みです。そうなると搭載するヘリコプターもロシア製が適しているということです。「転んでもただでは起きない」とはこのことでしょうか。
転んでもタダでは起きないというか、むしろミストラル級の国内建造の為に技術移転した貰った分は丸儲け*1だし、ロシアはこの件では、新型強襲揚陸艦をこれから建造する必要がある、と言う時間面でのロスはあっても、お金の関係ではプラスになってるんじゃないかな。
むしろ、高い買い物になってるのはフランスから不要不急・国内事情にも見合わない大型艦を買わされたエジプトであり、まんまと不良在庫を押し付ける事に成功したフランスはラッキーと思ってるんじゃなかろか。
余談だけど、エジプトは地中海と紅海に面しており、アフリカや中東では最大規模の海軍ではあるのだが、主力がフリゲート12隻とか海自の地方配備部隊(汎用護衛艦15隻ェ…)だけでも蹴散らせる程度の戦力しかない。
そんな国に、日本でも持っていないような大型の強襲揚陸艦が必要か、と問われれば…ねぇ?