gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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マック、米本社“撤退”で現場は歓迎:日経ビジネスオンライン

マクドナルドが、約5割を保有する日本マクドナルドホールディングス株の売却に動き始めたことが明らかになった。大手商社や外資投資ファンドなどに一部株式の買い取りを打診している模様で、実現すれば米マクドナルドは筆頭株主でなくなる公算が大きい。背景には長引く販売低迷と業績不振があり、新たな筆頭株主が現れれば、米本社から送り込まれたサラ・カサノバ社長兼CEO(最高経営責任者)らの幹部は、退任することになりそうだ。
フランチャイズチェーン(FC)店を運営するオーナーなど関係者には動揺はみえるが、一部には歓迎の声も上がっている。マクドナルドの日本事業の創業者である故・藤田田氏が会社を率いて、日本の独自色を貫き成長した時代を知る関係者らは、米社主導の経営の限界を感じているからだ。
(中略)
藤田時代を支えた人材の流出が起こった。FC店などの現場では、藤田時代には認められていた店舗ごとのサービスができなくなり、画一的な店舗運営に舵を切り、現場のモチベーションの低下につながったという声も漏れる。
メニューの開発でも日本発のヒットメニューがあまり登場しなくなった面もある。月見バーガーチキンタツタグラタンコロッケバーガーなど、今も人気がある日本発のメニューは、藤田時代に生み出されたものだ。
(中略)
「今はセットメニューの組み合わせなど、現場が売りたいと思うように提案しても、“米国的”な判断ゆえに本社に認められないことがある。米国側の意向が弱まれば、藤田さん時代のように、セールスを最大限にする方法が通りやすくなるのではないか」とあるオーナーは話す。
(中略)
米本社は株を売却したとしても、日本マクドナルドHDへのロイヤルティーを引き上げる可能性もあり、それにともなって将来的にはFC店から日本の本社に支払うロイヤルティーも上がるかもしれない。
(後略)

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/122400192/

ハンバーガーを高級路線で売っていた藤田時代と、安かろう悪かろうを地で行くファストフードへと転換して、デフレ時代の勝ち組企業となった現マクドは、やっていたのは結局未来の利益を先食いしていただけであった、という現実が返って来ただけだから、今更経営母体が米国から日本になったとしても、既に失墜したブランドイメージも、薄利多売のビジネスモデルも転換しようがない。
小手先の変化で客が取り戻せると言う程、マクドナルドが背負った十字架は軽くないのだ。
むしろ、米本社がロイヤルティーを上げるなら、マクドナルドの名前を使わないで別ブランドを立ち上げた方がマシという説すらあるだろう。