gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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米国が「ソ連時代の鉄クズ」と見下す中国の空母、ペンタゴンはその真の脅威に気付いていない : 大艦巨砲主義!

2016年3月14日、米カリフォルニア大学のピーター・ナバロ教授は、米誌ナショナル・インタレストに掲載した記事の中で「中国の空母・遼寧号の太平洋での真の脅威」について論じている。16日付で環球時報が伝えた。
記事は、中国唯一の空母である遼寧号について、「中国の誇りの大きな源であるが、米国の国防界ではこの小さな訓練艦を『ソ連時代の鉄クズだ』と見下す向きがある」と指摘。遼寧号が米国のニミッツ級空母と比較して甲板の長さが100フィート(約30メートル)短いことや、先進的な電子・武器システムを有していないことを指摘し、「東シナ海南シナ海を巡視する米国のいかなる空母にとっても直接的な脅威にはならないし、米国の当該地域のいかなる前線基地にも現実的な脅威はない」とする。
一方で、別の角度からその脅威に警鐘を鳴らす。記事は、遼寧号や中国の護衛艦が、南シナ海の中国の隣国、特にフィリピンやベトナムにとって脅威になっていると指摘。米ヘリテージ財団の中国専門家、ディーン・チェン研究員は「南シナ海の多くの地域は陸地から離れている。もし、1隻の空母がそこにいればどうなるか。中国は過去20年間に起きた戦争から、現代戦争に勝つためには制空権が欠かせないという教訓を得た」と述べており、これは「ペンタゴンが気付いていない問題の本質」だという。
記事は、「米国の指導者は今日や明日のことにしか関心がないが、中国は21世紀全体を考えている。ペンタゴンは一つの事実を理解していない。それは、遼寧号のフィリピン・ベトナムへの脅威は、米国のアジア太平洋での力に対する脅威でもあるということだ」と指摘。「遼寧号を軽視してはならなず、中国の空母派遣の第一歩と見るべき。これは、ペルシャ湾からインド洋、南シナ海東シナ海、そしてグアム、ハワイといった太平洋にとって、ますます大きな脅威となるだろう」と警鐘を鳴らしている。(翻訳・編集/北田)

http://www.recordchina.co.jp/a131221.html

その「中国の誇りの大きな源」だが、アメリカ並の対潜・対空防御を構築していないから、現状だと前線に出した途端に、対艦ミサイルか潜水艦に食われる高価な戦術目標(ぼーなすきゃら)に過ぎない。
現状だと、フィリピンはともかくベトナムはロシアから最新の改キロ級を6隻調達しており、2016年中に全艦引き渡し済みとなる。
復路(かえり)を考えなければ、数隻の改キロ級で中国の空母を撃沈する事は、十分可能なのが、潜水艦の怖い所。
ちなみに、フィリピンは日本から戦力供与の際に欲張っておやしお型潜水艦をキボンヌしていたらしいけれど、潜水艦を運用した事も無い沿岸警備隊に毛が生えた程度の海軍が、いきなり輸出を検討すらした事も無い日本謹製のガラパゴス兵器を導入とか、無理ゲーにも程がある。
…という訳で、結局この話は流れた。
P3Cとかしらね型護衛艦とか、アジア3位の軍事国である韓国が貰っても維持できずに数年でスクラップにしてしまうだろう金食い虫を、片っ端からキボンヌしてた辺り、実に残念な行き当たりばったりの国防施策が透けて見えるというか、韓国のT50練習機を購入した辺りで、まあ判っていた事だけどね…。
ちなみに、フィリピン海軍の主力艦艇は1500t級のフリゲート(駆逐艦より小型の汎用艦)3隻と3000t級のカッター(沿岸警備艦)2隻であり、しらね型護衛艦は5200t級ヘリコプター搭載型駆逐艦で、旧式化したとはいえ、バリバリの外洋航行艦。
乗員数だけ見ても、しらね型1隻(350名)で、フリゲート(167名)とカッター(186名)合せて2隻分近い人員が必要になってるねんで…。
ベトナムの戦闘民族っぷりに比してフィリピンのアレさ加減って、どうして差がついたのか…慢心、環境の違い