gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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CNN.co.jp : 米爆撃機B52、グアム基地で墜落 乗組員は脱出

(CNN) 米空軍の戦略爆撃機B52が19日、グアムにあるアンダーセン空軍基地での訓練中に墜落、炎上した。7人の乗組員は全員、安全に機体から脱出し、負傷者も出なかった。
同基地によれば墜落事故が発生したのは同日の午前8時半ごろ。地元テレビ局の映像では、墜落後の焼け焦げた機体からオレンジ色の炎と濃い煙の吹き上がる様子がとらえられている。
現時点で事故の詳細に関する情報は入っていない。基地側は「事故については現在調査中であり、周辺環境への悪影響を緩和するための措置を取っている」と説明した。
軍当局者によれば墜落したB52はノースダコタ州にあるマイノット空軍基地の所属。グアムでは、北米と異なる環境での訓練が実施できるとしている。1機当たりのコストは8400万ドル(約92億円)だという。

http://www.cnn.co.jp/usa/35082879.html

1機92億円って、安く感じるかもしれんけど、B52の最終生産は1962年。
当時のドル円は360円の固定相場だったから、8400万ドルを当時の円に換算すると302億円相当。
1962年の公務員大卒初任給が、14,200円だったらしいので、大体今の1円の10倍以上の価値があったとざっくり計算できる。
つまり、当時の価値から考えると、今で言うと1機3000億円以上の、文字通り「戦略」兵器だった。
…尤も、当時の日本は高度成長第一期とは言え、国力的には弱小も良い所だったので、日本円に換算したから余計高くなってる、という部分はある。
1960年代のアメリカ人の平均年俸は4700ドル。大衆車が2000ドルで買える時代で、マックのハンバーガーが15セント。
やっぱり、ドルで見ても、当時のドルと今のドルとの間に、大体10倍ぐらいの価値の差があった感じになる。
だから、当時の調達価格(ドル)を10倍して8億4千万ドル。これを現在の円(1ドル110円)に換算すると、924億円になる。(こっちの方が現実に近い価格)
変換の順番を変えるだけで3倍もの価格差が付いた!
これはつまり、当時のドルと円の間には、為替以外にも工業製品の購買力では、更に3倍近い差があったという意味になる。
当然だけど、先進国と後進国とで、最先端技術の結晶が、同じ価値になる訳じゃないから。
コカコーラの空き瓶が、ブッシュマンには宝物になるようなもんだ。
何が言いたいかと言うと、当時の調達価格を、今のドル円で変換して記事にしても、意味ねーよ。
という話である。
なお、アメリカはこんクソ高い戦略兵器を、700機以上生産している。
現代日本の価値観で言うと、たった9年間で、最新鋭の3000トン級汎用護衛艦を700隻も大量生産したようなもん。
アメリカの大量生産文明がどれだけ狂っているか、よく判ると思う。