gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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日本から米軍が引き揚げる日 | NEXT MEDIA "Japan In-depth"[ジャパン・インデプス]

アメリカ大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏が日米同盟に批判的な主張をぶつけたことが日米両国に衝撃波を広げた。日米同盟の片務性や日本の防衛負担の不足を非難し、在日米軍の撤退や日本の核武装にまで言及したトランプ氏の激しい言葉は戦後70年も機能してきた日米同盟の根底を揺さぶり、年来のタブーの領域へと踏み込んだからだ。
トランプ発言は表面的には晴天の霹靂と呼べる唐突な現象のようにみえる。バラク・オバマ大統領と安倍晋三首相との下での両政権間のいまの日米同盟は近年でも稀なほど堅固に映るからだ。だが過去をさかのぼり、水面下を探ると、トランプ発言はアメリカ国政の場の内外で一貫して流れてきた底流の反映であることがわかる。
トランプ発言は必ずしも日米同盟破棄論ではない。同盟の欠陥や不公正の指摘であり、その是正がない場合、同盟自体の破棄もありうる、という指摘である。その意味では日米同盟批判だといえる。
アメリカ側での日米同盟批判は決して新しくも珍しくもない。その内容には大別して3種類がある。
第1は最も過激な日米同盟破棄論である。超少数意見ではあるが、アメリカの孤立主義の伝統の反映でもある。
(中略)
第2は日米間の不平等、不公正を衝く同盟批判である。この批判は超党派で広範にわたり、水面下で流れてきた。
(中略)
第3は日米同盟の縮小あるいは弱体化である。アメリカ側の事情だけで在日米軍が減り、日本への防衛誓約が弱くなる傾向だといえる。
(中略)
そうした不透明な展望に対して日本はやはり独自の防衛努力の強化しか選択の道はないだろう。自国は自国で防衛するという普遍の哲理の実践とでもいえようか。トランプ氏は期せずして日本にそんな原点への思考の機会を与えたようである。
(この記事は月刊「SAPIO」2016年8月号からの転載です。)

http://japan-indepth.jp/?p=29016

昔から、日米安保が「日本に有利過ぎる」という議論はあり、日本側の視点から客観的に見ても、片務的な性格の、日本に有利な同盟である事は、議論の余地が無い。
もちろん、「アメリカが押し付けた平和憲法の頸木があるから日本に選択の余地が無かった」とか「アメリカが日本の再武装を嫌って、攻撃的な装備を持たせない為のアメリカ側の支払う当然の代償だった」とか「自国防衛をアメリカに依存させる事で実質的植民地の立場を強要している癖に」とか、日本側にも色々と言いたい事はあるのだが、「日本は自立した独立国家である」という建前を掲げる限り、それらの意見は全て「日本が望んだ結果」であると飲み込むしかない。
事実、フィリピンの様に反米を掲げ、冷戦終結後に在日米軍を撤収させ、自律防衛の道を模索する機会はあったのだし。
…その結果が、中国の台頭による南沙諸島問題の発生と、後の米軍再駐留であり、日本人の選択が間違っていなかった事は証明されているのだが。
ただまあ、この件に関して、当のアメリカ人が、日本側が感じている「元はアメリカの占領政策の結果」という歴史を完全に忘却し、日米安保自体は片務的であるが、その結果として日本からアメリカが有形無形の利益を独占してきたという事実を都合よく無視している点は、きちんと反論すべきだし、必要なら中韓の様な国費を使った工作活動もやって日本の立場を正しく伝える努力はするべきだと思うけれど。