gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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トランプ氏 イスラム教徒夫婦への発言で波紋 | NHKニュース

アメリカ大統領選挙共和党の候補者となったトランプ氏が、先週の民主党大会で演説した、イラクアメリカ兵の息子を亡くしたイスラム教徒の夫婦に対して侮辱的な発言を行ったとして、再び波紋を呼んでいます。
先週行われた民主党大会では、イラクで息子が戦死したイスラム教徒のカーン夫妻が壇上に立ち、夫のキズルさんが「宗教、民族、性別を問わず、勇敢な愛国者アメリカを守るために命を落とした」と述べたうえで、共和党のトランプ氏に対して、「憲法を読んだことがあるのか」などとして、イスラム教徒の入国禁止を訴えたトランプ氏を非難しました。
これについて、トランプ氏は31日放送のABCテレビとのインタビューで、「誰があれを書いたのか。ヒラリーのスピーチライターが書いたのか」と述べ、民主党クリントン氏の陣営が仕掛けた可能性があると指摘しました。さらに、妻のガザラさんが演説しなかったことに触れ、「おそらく彼女は発言することを許されなかったのだろう」と述べ、イスラム教徒の女性であるため発言できなかったと示唆しました。
この発言に対して、クリントン氏は「イスラム教徒を侮辱する発言だ」と非難したほか、共和党内でもオハイオ州のケーシック知事が「戦死した兵士の遺族には敬意を表すべきだ」と批判するなど、トランプ氏の発言が再び波紋を呼んでいます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160801/k10010616501000.html

世界最大の軍事国家アメリカに於いて、最大にして最強の圧力集団と言えば、軍人関係だったりする。
わざわざ退役軍人に関わる行政専門の省「アメリカ合衆国退役軍人省」なんてものを作っている事からも判る通りで、「退役軍人」という括りの人間は、アメリカ人口の13%が該当する。(ちなみに、この省の規模は国防総省に次ぐアメリカNo2で、年間予算は日本の国防費の1.5倍に相当する9兆円!)
…そんな国で、「祖国のために戦って戦死した愛国者」と遺族を馬鹿にした訳だから、反発は大きかろう。
ある意味、その辺は日本における「皇族関係」に匹敵する繊細な部分であり、政治家たちも、軍縮や戦争反対を叫び、国防費や年金の予算をカットする傍ら、軍に関しては敬意と配慮を怠れない部分なのだ。
そんな部分を無神経に蹴り飛ばしたトランプ…終わったかもしれんね。
まあ、泡沫のコメディアン候補が、ここまで生き残ったのが、異常事態だったと思うけど。
閑話休題(それはさておき)
人種の坩堝であるアメリカに於いて、人種差別と言うものは常にアメリカの重要な問題の一つであり、アメリカ人の後ろめたい歴史の塊でもある。
かつては肌の色で、次には現住民を文化の違いで、その次には出身国で、今は宗教で差別が行われ、それらは常にアメリカと言う国を分断しようとしてきた。
アメリカは、それに対する一つの解として、そいつらを軍隊に入れて、最前線に送り込み、その命でアメリカの国旗に対する忠誠を測り、流した血を対価にアメリカ人として受け入れる仕組みを作った。
この方法の上手い所は、「共通の敵を作り」「命の掛かった場所で協調を学ばせ」「支払った対価で権利を認めるから、権利に対する執着が生まれる」という点。
肌の色とか出身国とか宗教なんて「些細な事」より、直接的に命の危機を与え、共に乗り越えさせることで強い連帯を、そうやって得た国籍に強い執着を持つように、仕向けたのだ。
結果、「アメリカ人である事に強い誇りを持つ」という共通点でまとまる事が出来る。
…まあ、最近は大きな戦争が無く、金や国籍の出生地主義を悪用した中国人や朝鮮人がこぞって大した苦労も無く俺らはアメリカ人でござい、とやってる現状があるから、システムは破たん気味だけれど。