gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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Amazon、日本でも「Kindle Unlimited」スタート--月額980円で電子書籍読み放題 - CNET Japan

アマゾンジャパンは8月3日、月額980円の定額読み放題サービス「Kindle Unlimited」の提供を開始した。初回の30日間は無料。
(後略)

http://japan.cnet.com/news/service/35086879/

これな、アマゾンは全く痛みを負わず、全てのツケは出版社や作者に行ってる話で、このやり方が一般化すると、遠からず「本は無料(定額)で読む」が当たり前になり、「プロ作家」はごく一部のトップ作家を除けば絶滅するんじゃないかな。
初年度だけは、普通の本と同じ印税が支払われるが、次からは「定額」で得た売り上げの内、アマゾンが自前の取り分を引いた後、出版社や作家の取り分は、ダウンロードされた全ての本の中からの比率分配になる。
つまり、利用者がたくさん読めば読むほどに、出版社や作家の取り分は減るし、さらに酷いのが、国別の集計じゃなくて、複数の国をまとめた母集団からの比率になるとか意味不明なルールが施行されているから、ライバルは「世界」になる。
マジで、よくこんなアホな仕組みに、大手出版社がのっかったなぁ、と言うのが本音。
多分、「ヤバそうなら抜ければいいや」ぐらいの軽い気持ちで参加を決めたんだろうけれど、一度でも「本は基本無料(定額)で読む」が当たり前になってしまえば、マジコンでのせいで「ゲームを金を出して買う」という常識が覆ってしまい、コンシューマー業界が一気に衰退し、基本無料のソーシャルゲームに席巻されたように、既存の出版常識は根底から変質してしまうだろう。
今は、と言うか、既存のコンテンツが大量にあり、過渡期でもあるから既存の出版システムがかろうじて機能しつつ、過去の資産をリサイクルするだけで売り上げが立つ10〜20年程度は何とかなるかもしれないが、その先は、なろう小説の様な有象無象の作品だらけになり、ごく一部のプロ作品以外は全部素人コンテンツみたいな時代になりそう…。
ていうか、「基本無料」で読めるWeb小説の、「有償」出版ブームで、既に半ばそうなりつつある訳だが。