gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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もう隠すのは止めよう。ヒラリーが嫌われる理由はただ一つ、女性だからだ。 | Larry Womack

なぜ、クリントンは嫌われるのか?
なぜ、ヒラリーは憎まれるのか?
なぜ、みんなこんなにヒラリー・クリントンを嫌うのか?
えこひいきのせいか?
それとも予備選が激戦だったから?
おそらくNBCが以前言ったように「彼女はめちゃくちゃじゃない」からかもしれない。
面白いことに、その答えは数限りなくあっても、はっきりしたものがない。
私たちは「彼女がいかに信用できないか」について語るが、ファクトチェッカーによると、クリントンは国内の主要な政治家の中で2番目に最も正直だとランク付けしている(そして、彼女の対立候補は最下位だ)。
クリントンには透明性が欠けていると言われるが、彼女の対立候補は確定申告書の公開を拒んでいるし、今のところ内国歳入庁は記録を明らかにしない。
クリントンの企業や金融業界との関わりが非難される一方で、対立候補は納税回避する法の抜け穴を上手く活用し、オバマ大統領は再選時ウォール街から記録破りの資金提供を受けていたのに任期満了を惜しまれている。
クリントンが嫌われる理由は延々と長く続くが、すべて完全にデタラメだ。
事実、ヒラリー反対派の人たちは彼女の意見に反対しているというより、彼女を嫌悪しているようだ。彼らは面白い展開を望んでいるし、迎合している。クリントンには、男性の対立候補とはかなり違った基準が求められている。反対派は彼女を今までになかったくらいにの疑惑の目で見ている。何よりも彼らはクリントンが罰せられることを待ち望んでいる。そして攻撃的な男の存在が――たとえ危険なくらい無能であろうが――多くの人々にとって気晴らしとなっている。
彼ら以外、なんでこうなっているのかみんな知っている。
クリントン反対派には都合の悪い話がある。歴史的にみても、「女性の武器」が行使されることにためらいはない。たとえ「クリントンが男性であっても同じように支持しない」と反対派が演壇で叫んだところで無駄なことだ。歴史は私たちのありのままの姿を映し出す。私たちは矛盾だらけの社会で、女性蔑視な言動をし、哀れにも女性の存在理由は子育てだけではないという事実を受け入れようとしない。
その答えがありきたりの論説記事のように微妙なら、はっきり言おう。私たちは人間として女性蔑視の感情が消えない。人間がどんなにたくさんの枝に分かれしても全て同じ種から来ているように、これはビル・クリントンが初めて政治家に立候補した時からもう始まっていたことだ。これほどメディアが疑心暗鬼になるのも、これほど彼女の発言が粗探しされるのも、その他のあらゆることも、彼女が男として生まれてきていたら起こっていなかっただろう。
(中略)
後年、人々はこんな大統領選があったことを嘆くことだろう。主要政党から出た初の女性大統領候補が――これまでの非現職の候補よりも有能で、大統領としての資格があり、徹底的に調べつくされた候補が、明らかにペテン師で、無知で、憎悪を掻き立てる扇動家と比べられなければならない屈辱に耐えた今回の大統領選を。
自分たちで作ってしまった不名誉は、自分たちで受け止めなければならない。

http://www.huffingtonpost.jp/larry-womack/clinton_b_12707182.html

日本から見ると、男女差別以前の問題。
実は、ヒラリーは民主党内では最も過激なタカ派に分類される政治家で、民主党の掲げるリベラルの範囲で、強いアメリカを目指している。
この点では、日本にとって頼もしい候補に見える…のだが、英国に次いで重要なアメリカの同盟国である日本に対する知見が無さすぎて、本気で日本と韓国を同レベルのステークホルダーと勘違いしている上に、潜在的には日本は未だにアメリカの敵*1で、中国の方が信頼できる国だと考えている日本にとって全く有益じゃない大統領候補なんで…。
ぶっちゃけ、もっと平和な時代の大統領候補だったら、まだ文句は無かったんだけど、これから10年以内に中国が原因の大きな戦争が起きかねない世相で、8年間もヒラリーを世界最大の軍事国家のトップに置くのは、ヤバ過ぎると言うのが本音。
こいつがトップの状態だと、日米安保が本当に履行されるのか、不安が残り過ぎる。
しかし、トランプが論外すぎるので、消去法でヒラリー大統領の誕生はほぼ確定だと思って居るのだが、もしこんな下らない理由でアメリカ人がトランプを大統領にしたなら、以前から何度も言っているけれど、アメリ衆愚政治の到達点の一つとして歴史に残るだろう。
…しかしまあ、イギリスの国民投票でEU離脱決定とか、オーストラリアで国民の反対が理由で首相が交代し、コリンズ級代替建造を国内製造に拘って日本を蹴ってフランスに決まるとか、ギリシャ国民投票で財政緊縮策受け入れ拒否*2とか、民主主義国家で、次々と衆愚の極致とも言える判断が国民投票で決まっている現実を見ると、下らない性差別でトランプ大統領爆誕する可能性は、決して低くないのかも。

*1:実は、この考えのアメリカ人は決して少なくない。特に「日本に2発も核兵器を叩きこんだ事で恨まれており、日本が核武装したならアメリカに撃ちこむだろう」と頑なに信じている勢力があるので、日本の核武装については韓国よりよほど難しい一面がある

*2:後に国民投票で選ばれた首相が掌返しして財政緊縮を受け入れたが…