gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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米国防長官 F35などコスト削減へ再検証指示 | NHKニュース

アメリカのトランプ大統領が、価格が高すぎると批判してきたアメリカ軍の最新鋭戦闘機F35と新たな大統領専用機エアフォース・ワンについて、マティス国防長官は、コストの削減を目指し計画全体を再検証するよう指示しました
アメリカ国防総省は27日、マティス国防長官がアメリカ軍の最新鋭戦闘機F35と新たな大統領専用機エアフォース・ワンについて、計画全体の再検証を指示したことを明らかにしました。
トランプ大統領は就任前、F35について、「計画も費用も制御不能に陥っている」と批判したほか、エアフォース・ワンについても「製造費が高すぎる」などと指摘し、製造メーカーの幹部らと相次いで会談するなどして、価格を抑えるよう働きかけてきました。
こうしたトランプ大統領の意向も踏まえ、マティス長官は副長官に対する指示の中で、いずれの計画についても「極めて重要だ」としたうえで、コストを削減する手段を検討し、特にF35についてはFA18戦闘攻撃機の改良でどこまで代替できるかも精査するよう命じています。
F35は、日本の防衛省航空自衛隊の次期主力戦闘機として42機調達する計画ですが、日米外交筋は国防総省による取り組みの影響について、「具体的な内容がわかっておらず、現時点で影響があるかどうかも含め判断できない」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170128/k10010855971000.html

いつも不思議なんだけど、政治家とか経営陣とか偉い人って、自分が思いつきで出した命令によって、新たに調査費用が発生する、と言うコスト意識があるのだろうか、と思う時がある。
良くあるのが、「問題(多くの場合は遅延)が発生したから、問題の発生原因の調査と対応方法を検討の上書面で提出してくれ」という奴。
それを、「遅延が発生している現場」に求める訳である。
現場では、遅延原因なんて自明で判ってる。
それは営業が値引きの為に工数を削ってて、当然の様に遅れただけだとか、予期せぬトラブルに対応する為の余裕工数を削られて、実際にトラブルが起きてスケジュールがぶっちぎれたとか、「究極的には、上位工程がリスクを過小に見積もり、必要なリソースを現場に与えて居なかった」という話に帰結するのだが、偉い人は「自分が原因だという事を絶対に認めない」から、そんな正直な意見が上がってきたら、ブチ切れて提出した社員を干し上げてしまうだろう。
ああ、話がそれた。
何が言いたいかと言うと、「コストの削減を目指し計画全体を再検証する」と簡単に言うが、これほど巨大で複雑なシステムの開発の「見直し」なんて、どれだけのマンパワーと時間が必要か、と言う事だ。
たかが豊洲の問題ですらない問題で、あれだけ大騒ぎしたが、賭けても良いけれど、あの騒ぎで都職員が費やした人件費や労力、調査コストは、数億円のオーダーに達している筈だ。
そのしわ寄せが、他の行政サービスに行ってる可能性も高いだろう。
数か国共同のF35開発計画全体の再検証なんて、豊洲市場の比ではない超大規模案件である。
仮に再検証の結果、価格が下がったとして、再検証に必要なコストより下がる保証なんてものは、微塵も無いのに、偉いさんの思いつきで、現場の貴重な人材リソースと時間が削られる。
日本の場合、そうした再検証コストは「請求できない事が殆ど」だが、契約社会のアメリカではそんな事は無いと思うのが、そこんところはどうなってるんだろう。