gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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日本の悪夢、中国の属国になる日はトランプ次第 米国が経済で譲歩を迫れば、「新型大国関係」で太平洋真っ二つも | JBpress(日本ビジネスプレス)

2月10日、ドナルド・トランプ政権発足後、初の日米首脳会議がワシントンで実施された。3日のジョージ・マティス米国防長官訪日に続き、トランプ政権での日米関係は上々の滑り出しだ。特に安全保障に関しては、日本にとって予想を超える成果を得たと言っていい。
尖閣諸島が安保条約5条の適用対象」であることが共同声明に初めて明文化され、核を含む「あらゆる種類の米国の軍事力」による対日防衛を確約させた。駐留経費問題は話題にも上らず、在日米軍の重要性を確認するだけでなく、米軍受け入れに「謝意」まで盛り込ませたのは安倍外交の勝利と評価できる。
東、南シナ海で挑発行為を繰り返す中国、そして安倍晋三首相の訪米中にもあった核・ミサイルの恫喝を繰り返す北朝鮮に対し、日米の蜜月振りを見せつけたのは両国に対する強いメッセージとなったことは確かだ。
(中略)
今、日本に必要なのは、トランプ大統領の「ちゃぶ台返し」を防ぐ外交戦略の策定である。大成功裏に終わった日米首脳会談後の安堵感に浸っているときに、「ちゃぶ台返し」「手の平返し」は考えたくないものだ。
(中略)
ある評論家は、トランプ氏はビジネスマンであり、「取引の瞬間だけ親しいのは、ビジネスマンの常。本物の信頼関係かどうか分からない」と述べている。
(中略)
現代版「朝海の悪夢」はあるのか。最悪のシナリオは、米国が勝手に中国と「安保と経済」を取引することだろう。
(中略)
対中貿易赤字のドラスティックな改善、雇用の大幅な創出を中国が取引材料として出してきた場合、共同声明は一挙に死文化する可能性は排除できない。これまでのトランプ大統領の言動から見て、経済的利益のためには、安全保障をディールする可能性は十分あり得るのだ。
(中略)
最悪の場合、日本は事実上の中国冊封体制下に置かれ、日本のチベット化が始まる。これは悪夢に違いない。これが杞憂に過ぎるよう、日本はあらゆる手を尽くさねばならない。
(後略)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49298

この人は、アメリカが軍事同盟国ONLYで太平洋の覇権を握っている現状の利益を、過小評価してるんじゃないかな。
太平洋を聖域化しているアメリカは、中露に対して太平洋と言う広大な防壁を持つに等しく、それでいて日本と韓国と言う最前線基地があり、中露に睨みを利かせる事が出来る。
逆に、太平洋の半分を中国に取られた場合、太平洋と言う広大な海域に展開される中露の戦闘艦に対して、アメリカも同規模以上の展開を余儀なくされる。
今は、たった2個艦隊で済んでいる太平洋方面軍だが、太平洋全域に展開するとなると、倍増でも足りず、3倍増をしても「互角」を維持するのがやっとになるだろう。
更に言うと、弾道ミサイル搭載艦が太平洋中央まで進出できるなら、比較的安価な中距離弾道ミサイルでもアメリカ本土を狙えるようになり、弾道ミサイル搭載のミサイル巡洋艦を中露は大量配備する事で、アメリカに対する軍事的圧力を高める事が出来る。
今までは、高価で数の少ない長距離弾道ミサイルを相手にするだけで良かったMDが、桁違いの数を用意できる中距離弾道ミサイルを想定する必要が生まれ、これもまたアメリカの軍費を増大させるからだ。
これらの不本意な未来状況をアメリカ軍は熟知しており、中露の喉元(たいりく)に突き立てた最前線基地(ナイフ)である半島はともかく、太平洋の赤化を封じ込める蓋である日本と台湾、そのシーレーンを担保するフィリピンとオーストラリアは、アメリカの太平洋覇権における生命線であり、中国風に言うなら「アメリカの核心的利益」である。
これを揺るがす低脳な大統領だというなら、アメリカ軍と良好な関係を築くなんてのは、不可能だと思う。